元寇終焉の地で和船競漕 松浦・鷹島 中学生など21チーム熱戦

 元寇(げんこう)の終焉(しゅうえん)の地として知られる長崎県松浦市鷹島町の阿翁浦港で5日、元軍への夜討ちの名残という説がある伝統行事「和船競漕(きょうそう)」が開かれ、子どもや地元の青年らが熱戦を繰り広げた。
 和船競漕は市無形民俗文化財。住民でつくる保存会(宮本賢会長)が豊漁や子どもの健やかな成長を願って毎年「こどもの日」に開催。地元の若者や中学生らの21チームが出場した。
 競技前、市立鷹島中3年の青木玲さん(14)が「伝統ある和船競漕に参加できることに感謝し、精いっぱい頑張ります」と宣誓。コースは港内に設けられた往復約300メートルで、各チームは岸壁からの声援を受けながら呼吸を合わせて櫓(ろ)をこぎ、タイムを競った。
 全レースの結果、海豚が3分33秒で1位、漁協青年部Bが3分35秒で2位、阿翁浦地区9・10組が4分1秒で3位だった。

呼吸を合わせて櫓をこぎ、ゴールを目指す参加者=松浦市、阿翁浦港

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