5日の試合前には初めて左翼でノックを受ける
日本ハムの清宮幸太郎内野手が5日、本拠地でのロッテ戦に「5番・一塁」でフル出場。初回に来日初登板左腕・オルモスから三塁前に転がる内野安打を放ち、デビューから高卒新人記録を更新する5試合連続安打を記録した。
フルカウントからの外角低めスライダーにバットを出すと、先っぽに当たったボールは力なく三塁方向へ。オルモスが伸ばしたグラブの下を通過した打球を鈴木が捕球する頃には清宮は一塁を駆け抜けていた。
「肩口のスライダーを待っていましたが、追い込まれてしまったので、当てられて良かったです」と振り返った清宮。2死から飛び出したこの安打を皮切りに打線は四球を挟んで4連打で2点を奪った。「何とか塁に出ることができて、それが点につながったのはうれしかったです」と勝利に貢献してホッとした表情を浮かべた。
ツキも味方につけて、デビューから5試合連続安打を記録した。前日は遊撃内野安打、この日は三塁内野安打と外野まで飛ばず。「もっとヒットらしいヒットを打って次につなげていけたらと思います」と苦笑いしたが、18歳ルーキーは必死に1軍の投手に食らいついている。
外野練習の狙いを栗山監督は「どこまで幅が広がるのか考える」
初めて1軍に上がってフル出場したこの5試合で感じたことは、1本の安打を打つ難しさだ。「ヒットを打つのがこれだけ難しいと思っていなかったというか。そこが高校時代とそこが違うところ。高校の時は当たり前のことがなかなかできていないので。本当に1打席1打席、相手に合わせていかないといけないところもあるし、自分を貫いていかないといけないところもある。課題はだんだん見えてきているかなと思います」と17打数5安打の結果を残した5連戦を総括した。
この日の試合前練習では、初めて左翼でノックを受けた。栗山英樹監督はその狙いをこう明かす。「今(けが人が多い)こういう状況なので、みんなでいろんなところを守らないといけない。どこまで幅が広がるのか考える。全員に2つのポジションというのは最初から言っていることだから」。3月に腹膜炎による入院で戦線離脱したことで遅れていた外野練習に着手した格好だ。
一塁は不動の4番・中田の定位置。DHは「渋滞中」と指揮官が表現するように、アルシアに加え、腰の張りで欠場中のレアード、右腓腹筋の筋挫傷で登録抹消中の近藤の復帰が近々見込まれている。一塁だけではなく、外野を守ることもできれば、清宮の出番が増えることは間違いない。「外野は難しいですけど。今日(の練習で)は普通でした」と振り返った清宮。また一つ新たな挑戦が始まった。
(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)