7回途中2失点の好投、米記者は「本来の姿を取り戻した」
エンゼルスの大谷翔平投手は6日（日本時間7日）、敵地でのマリナーズ戦で6回0/3を6安打2失点6奪三振と好投し、3勝目（1敗）を挙げた。12日ぶりの先発登板で最速160キロをマーク。2010年のサイ・ヤング賞右腕フェリックス・ヘルナンデスに投げ勝った。チームは8-2で快勝し、カード勝ち越し。米メディアは大谷のスライダーを「今季ベスト」と評価し、「ものすごい登板」と絶賛している。
大谷は最速99.5マイル（約160キロ）の直球にカーブを効果的に織り交ぜ、スライダーも決め球として絶大な威力を発揮した。6回まで4安打無失点6奪三振とほぼ完璧な投球。7回は突如制球が乱れ、先頭ハニガーに直球をセンター前に運ばれると、ヒーリーにはフルカウントからスライダーをレフトスタンドに運ばれた。続くズニーノにはストレートの四球を与えたところで降板。それでも、チームを快勝に導く好投だった。
米高級紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」のジャレッド・ダイアモンド記者は、6回終了時に「ショウヘイ・オオタニは今日の試合で本来の姿を取り戻した。彼はマリナーズを相手に6回無失点に抑え、もう1イニング投げるはずである」とツイート。12日ぶりのマウンドで見せた快投劇についてレポートしている。
また、米メディアに記事を寄稿するフリーランスのキム・スンミン記者は、「マイク・トラウトとショウヘイ・オオタニが今日の試合でエンゼルスを牽引している」とツイート。好投した大谷と12号3ランを放ったトラウト。主砲プホルスが休養の中、チームを引っ張ったエンゼルスの2人の“スター”を称えた。
スライダーの空振り率は41％「ベストなものだった」
さらに、地元テレビ局「FOXスポーツ・ウェスト」はツイッターで、7回に不満げな表情で降板する大谷の映像を投稿し「オオタニによる、ものすごい登板」と文言を添えた。
MLB公式サイトのデビッド・アドラー記者は「ヒーリーに浴びた本塁打は一つのミスだけれども、今日のショウヘイ・オオタニのスライダーは（シーズンのこれまでで）ベストなものだった」とつぶやき、「彼が投じたその球種（スライダー）に対する17スイングのうち、奪った空振りは7つである。41%の空振り率だ。今日の試合に入る時点での彼のスライダーの空振り率は20%だった（25スイング中、奪った空振り5つ）。（これまでと）異なる1つの点：外角低めに（スライダーが）集まっている」と、好投を引き出した決め球のキレを絶賛している。
これまでは、160キロ超の直球、落差のあるスプリットに注目が集まっていたが、切れ味抜群のスライダーも大きな武器であることを証明した大谷。カーブも効果的に使ったこの日の投球で、二刀流の底知れぬ能力をあらためて見せつける形となった。
（Full-Count編集部）
