金属行人(5月8日付)

 キッチン・バス工業会が今月から「台所・お風呂の川柳」を募集している。2005年に創立40周年を記念して11月2日をキッチン・バスの日に制定し、初回の表彰式を開催して以来、今年が14回目。当初1万句を超える程度だった応募は年々増え、第9回以降は16万句前後で定着している。子供たちに表現を学ばせる機会として積極的に活用する学校もある▼キッチン・バス工業会は台所・浴室空間に関わる住宅設備機器・部材・部品などを網羅するメーカー団体だが、前身はステンレスシンク工業会とステンレス浴槽工業会であり、ステンレス業界とは浅からぬ縁がある▼川柳でも協賛団体賞の一つにステンレス協会賞があり、第1回から毎年1句を選出している。他の協賛団体の中には声を掛け合って応募している例があるそうで、ステンレス業界の方々にも台所・お風呂の川柳の存在をぜひ知っていただきたい▼ちなみに去年のキッチン・バス大賞は「母からの手紙のようなお弁当」。一般的にステンレスは冷たい感触というイメージがあるが、台所・お風呂の川柳にはこのような温かい句が多い。そうした目線でステンレス製品の良さを再発見し、広く魅力を発信する絶好の機会になるかもしれない。

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