コベルコ建機、タイ生産が好調 年産2700台、実質フル稼働に

 コベルコ建機のタイ事業会社、コベルコ・コンストラクション・マシナリー・サウスイーストアジア(略称・KCMSA)の油圧ショベル生産が好調だ。東南アジアの最大市場、インドネシアで油圧ショベルの需要が伸びているのに伴い、同国へタイから輸出するKCMSAの年産台数は2700台ペースと「現状の人員体制ではほぼフル稼働」(企画管理部)となっている。

 KCMSAは昨年4月に旧TKCMを母体に再編・発足した製販一体の東南アジア統括会社。タイのラヨン県に厚板を溶接し製缶構造物を造る工場と、組立工場がある。

 コベルコ建機はタイを起点にインドネシアやフィリピン、ベトナムなどで流通網を強化し、東南アジアでは2割を超えるトップ級のシェアを確保している。油圧などタイ国外から調達する部品が世界的な不足で増産余地は限られているものの、当面、タイ工場でのフル生産は続くものと見込まれている。

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