平野日立建機社長、鉱山機械需要「堅調続く」

 日立建機の平野耕太郎社長が7日、都内の本社で記者会見し、マイニング機械について「引き合いの件数、内容やサービスパーツの好調ぶりを見ると当面、堅調が続くのではないか」との見通しを示した。

 平野社長によると、日立建機で今年度計画しているマイニング機械の受注進捗率は、すでに大型油圧ショベルで50%以上、ダンプトラックでも40%以上に達しているという。過去4年間、鉱山機械は低迷が続いてきたが「発注が抑えられてきた分、昨年から動き出してきた」(平野社長)。今後、買収したH―Eパーツやブラッドケンといった海外子会社とともに需要増を捕捉しつつサービス分野でもシナジー発揮を進めていく。

 先々の見通しについては世界的に脱石炭の流れにある一方、電気自動車(EV)の普及により銅鉱石といった「新しい鉱物が必要とされてくる」(同)。今年度、日立建機はマイニング機械の需要を前年比10%増と予想しているが「多少の波はあるかもしれないが、今後もこのペースが持続するのでは」と見込んでいる。

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