DeNAヤマト運輸 無人運転で荷物をお届け 辻堂で実証実験 藤沢市

自動運転の配送車から荷物を受け取る利用者

 自動運転の配送車を使って荷物を届ける実証実験が先月24日、辻堂の住宅街などで行われた。(株)ディー・エヌ・エー(DeNA)とヤマト運輸(株)の大手企業2社が連携して実施。物流業界で運転手などの人材不足が課題となる中、将来的な解消に役立てたい考えだ。

ドライバー不足 解消に期待

 2社が昨年から辻堂や鵠沼で展開しているプロジェクト「ロボネコヤマト」の一環。走行ルートは人工知能が最適化し、利用者が希望する場所で、10分単位で受け取り時間を指定することができる。これまでは有人運転で行ってきたが、今回は初めてドライバーレスでの走行も実施された。

 この日は市内の公道約6Kmで、運転手がハンドルに手を触れない状態で走行。利用者は予めインターネットで申し込んだ商品を携帯電話のQRコードをかざすなどし、保管ボックスを開けて荷物を受け取った。

 ルートの一部に設定された「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」では、約150mの公道を封鎖し、無人運転を開始。時速10Kmほどで目的地に到着し、利用者が荷物を受け取ると再び自動で発進した。

 ロボネコヤマトの配送件数は一日最高50件。5割近くがリピートしているほか、不在率もわずか0・53%と再配達改善にも期待がかかる。ヤマト運輸の担当者は「自動運転はドライバーの負担軽減になる。(実用化に向けて)今後可能性を模索したい」と話した。

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