新日鉄住金・鹿島製鉄所、増設コークス炉が本稼働

 新日鉄住金が鹿島製鉄所(茨城県鹿嶋市)に新設していた第2コークス炉のE炉団が先週2日、本稼働した。これにより同所ではコークスの生産能力が改善することから、外部購入している割高なコークスを減らし、コスト削減で競争力を強化する。

 E炉団の生産能力は年58万トン(窯数65門)。第2コークス炉の既存炉団に隣接する新しい炉団で、2日に炉内に原料炭を装入する初装炭を行いコークス生産を開始した。

 同所では既存のコークス炉が稼働から40年以上経過している。生産効率が低下傾向にあり、コークスの生産能力を補う必要があるため、2015年度から約310億円を投じてE炉団の増設を進めていた。今回の増設により同所ではコークス生産能力が改善したため、今後は一時休止を伴う既存コークス炉の老朽化対策も講じやすくなる見込み。

© 株式会社鉄鋼新聞社