降格拒否してDFAのメッツ・ハービーがレッズへトレード

日本時間5月9日、メッツのマット・ハービーとレッズのデビン・メゾラコの交換トレードが成立したことが両チームから発表された。不調に苦しむハービーはAAA級への降格を打診されたものの、それを拒否。メッツはハービーをDFAとし、トレードの可能性を探っていた。

今回のトレードは、投手陣の整備が進まない状況のなか、ハービーの復活に賭けたレッズと、トラビス・ダーノウとケビン・プラウェッキーが故障離脱し、深刻な捕手不足に陥っていたメッツの思惑が一致したトレードになったと言えるだろう。レッズは先発ローテーションの柱となるべきホーマー・ベイリーが0勝5敗、防御率5.61と全く機能せず、昨季ブレイクしたルイス・カスティーヨや2ケタ勝利の経験があるブランドン・フィネガンも防御率7点台の大不振。ベイリーとともに先発ローテーションの中心を担う存在であるアンソニー・ディスクラファーニは故障続きで登板すらままならず、タイラー・マーリーとサル・ロマノの両若手右腕が防御率4点台で先発ローテーションを支える状況となっている。タッカー・バーンハートに正捕手の座を奪われ、余剰戦力となっていたメゾラコを放出してハービー復活の可能性に賭けたのは理解できる動きである。

一方のメッツは、正捕手のダーノウがトミー・ジョン手術により今季絶望、2番手捕手のプラウェッキーは左手骨折からの回復が遅れているという状況。現在はホゼ・ロバトンやトマス・ニドーを起用してやりくりしているものの、両者とも打率は1割台中盤に落ち込んでおり、正捕手としては力不足の感が否めない。近年は故障続きで2015~2017年の3シーズンで合計95試合にしか出場していないとはいえ、2014年に25本塁打、OPS.893をマークした実績を誇るメゾラコの加入は、メッツにとって戦力アップとなるに違いない。

なお、ハービーの今季年俸が560万ドルであるのに対して、メゾラコの今季年俸は1312万5000ドル。この差額についてはレッズ側が全額を負担することになっているようだ。

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