スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは5月19~20日に鈴鹿サーキットで開催される第3戦の参加条件を発表した。
スーパーGTでは、各車ごとに異なる性能を均衡化させるべく、各大会ごとに参加条件を定めており、参戦各車は車両重量やエアリストリクター径をそれに合わせなければならない。
GT500クラスでは、DTMドイツツーリングカー選手権と統一化したクラス1規定に則っているため、レクサスLC500とニッサンGT-RニスモGT500に参加条件は特に定められていない。
その一方、市販車にあわせてミッドシップ化されているホンダNSX-GTについては参加条件が定められている。そのホンダNSXのの競技車両最低重量は1034kgでこれまでと同様の値が維持されている。
また、FIA-GT3とJAF-GT、マザーシャシーが争うGT300クラスについても参加条件が発表されている。
ブランパンGTシリーズのBoPをもとに定められるGT3車両については、各コースの特性によって事前に定められる。その値をもとに第3戦では9車種にBoP重量が変更されたほか、複数車種で最大過給圧が変更されている。
30号車と31号車のTOYOTA PRIUS apr GT、SUBARU BRZ R&D SPORTが属するJAF-GTについてはBoPに関する変更はないものの、マザーシャシー勢はBoP重量に30kg加算。計50kgが課されることになった。
I.クラスI(GT500)
対象車種:HONDA NSX-GT
参加条件:競技車両最低重量:1034kg
クラスI(GT500)参加車両については、燃料補給装置流量リストリクター(内径25.0mm)が引き続き適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
II.クラスII(GT300)
■JAF-GT300
競技車両 最低重量 エアリストリクター径 BoP重量 備考
TOYOTA PRIUS #30 1150kg 28.70mm×2 +0kg HYBRID重量:+51.0kg
TOYOTA PRIUS #31 1150kg 28.70mm×2 +0kg HYBRID重量:+51.0kg
SUBARU BRZ 1150kg 45.00mm×1 +0kg 過給圧は別表参照
※1 2018年JAF国内競技車両規則第3章10.3.2に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
※2 ハイブリッド車両についてはGTAが別途指定するデータを提出しなければならない。
※3 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mmを装着とする。
※4 燃料補給装置 流量リストリクター(内径 27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
■JAF-GT300 Mother Chassis
競技車両 最低重量 エアリストリクター径 BoP重量 備考
1個 2個
TOYOTA 86 MC
LOTUS Evora MC
TOYOTA MARK X MC
1100kg
40.00mm x1
28.29mm x2
+50kg
※1 2017年JAF国内競技車両規則第3章10.3.2に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
※2 最低地上高はスキッドブロック厚10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mmを装着とする。
※3 燃料補給装置 流量リストリクター(内径27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。
■FIA-GT3 : 2018 Specification
競技車両 公認番号 最低重量 BoP 車両重量 エアリストリクター径 最低地上高 給油リストリクター 備考
NISSAN GT-R NISMO GT3 GT3-048 1285kg +20kg 1305kg None F:124mm / R:165mm 35.0mm
BMW M6 GT3 GT3-043 1290kg +35kg 1325kg None F:89mm / R:92mm 36.0mm 13/01EVO 適用
PORSCHE 991 GT3-R GT3-041 1225kg +35kg 1260kg 41.5mm x2 F:72mm / R:124mm 30.0mm 17/01EVO 適用
■FIA-GT3 : 2017 Specification
競技車両 公認番号 最低重量 BoP 車両重量 エアリストリクター径 最低地上高 給油リストリクター 備考
HONDA NSX GT3 GT3-047 1240kg +60kg 1300kg None F:66mm / R:66mm 35.0mm
LEXUS RC F GT3 GT3-046 1300kg +15kg 1315kg 38.0mm x2 F:90mm / R:280mm 33.0mm
■FIA-GT3 : 2016 Specification
競技車両 公認番号 最低重量 BoP 車両重量 エアリストリクター径 最低地上高 給油リストリクター 備考
Mercedes-Benz AMG GT GT3 GT3-042 1285kg +30kg 1315kg 34.5mm x2 F:81mm / R:87mm 33.0mm Lambda 0.92
Lamborghini HURACAN GT3 GT3-040 1230kg +60kg 1290kg 39.0mm x2 F:65.5mm / R:128mm 30.0mm
AUDI R8 LMS GT3 GT3-038 1225kg +45kg 1270kg 39.0mm x2 F:65.5mm / R:128mm 30.0mm
Bentley Continental GT3 GT3-035 1300kg +0kg 1300kg 38.0mm x2 F:70mm / R:80mm 36.0mm 09/01EVO 適用
■FIA-GT3 : 2015 Specification
競技車両 公認番号 最低重量 BoP 車両重量 エアリストリクター径 最低地上高 給油リストリクター 備考
NISSAN GT-R NISMO GT3
GT3-030
1290kg
+10kg
1300kg
40.0mm x2
F:178mm / R:130mm
34.0mm
■最大過給圧
JAF-GT300 FIA-GT3 2018 FIA-GT3 2018 FIA-GT3 2017 FIA-GT3 2016 FIA-GT3 2015
SUBARU BRZ NISSAN GT-R NISMO GT3 BMW M6 GT3 HONDA NSX GT3 Bentley Continental GT3 NISSAN GT-R NISMO GT3
エンジン回転数 [rpm] 最大過給圧[barA] @ Lambda 最大過給圧[barA] @ Lambda 最大過給圧[barA] @ Lambda 最大過給圧[barA] @ Lambda 最大過給圧[barA] 最大過給圧[barA]
4000
1.93 @0.88 1.78 @0.92 1.87 @0.85 2.00 2.02
4250
1.83 @0.92
4500
1.92 @0.88 1.86 @0.92 1.87 @0.85 1.90 2.00
4750 4.11 @0.92
1.88 @0.92
5000 4.04 @0.92 1.90 @0.88 1.93 @0.92 1.98 @0.85 1.82 1.97
5250 3.85 @0.92
1.93 @0.92
5500 3.64 @0.92 1.89 @0.88 1.93 @0.92 2.00 @0.85 1.76 1.94
5750 3.45 @0.92
1.93 @0.92
6000 3.23 @0.92 1.85 @0.88 1.90 @0.92 2.02 @0.85 1.72 1.93
6250 3.06 @0.92
1.85 @0.92
6500 2.93 @0.92 1.83 @0.88 1.73 @0.92 2.04 @0.85 1.63 1.91
6750 2.85 @0.92
1.66 @0.92
6900
1.81 @0.88
/ 7000
2.70 @0.92 1.51 @0.88 1.65 @0.92 2.02 @0.85 1.53 1.89
/ 7250
2.53 @0.92
/ 7500
2.39 @0.92
– 2.00 @0.85
上記値は 1010mbar の大気圧に対する絶対圧とする。
チームは各イベントにおいて GTA が発表する現地大気圧に合わせて過給圧を調整しなければならない。
GTA ロガーにおいて、アクセル開度>30%、エンジン回転数>3000rpm、進行方向加速度が増加もしくは保持の間の条件において、50ms 以上、規定過給上限値より+15mbar を記録した場合、審査委員会に報告される。
規定過給圧に対し、線形補間を適用する(FIA-GT3 2018, 2017, 2016 spec のみ)。
※太字は変更箇所(第2戦富士大会からの変更箇所)