前回のブラジル大会に続き、ロシアの地でワールドカップ連覇を目指すドイツ代表監督ヨアヒム・レーヴは非情な判断を下せるだろうか。ドイツでは優れた若手選手が次々と出てきているが、レーヴは前回大会優勝に貢献した中心メンバーたちのことを常に気にかけている。
気になるのはバイエルンGKマヌエル・ノイアーだ。ノイアーは今季の大半を怪我で棒に振っており、ようやく復帰が近づいてきたところだ。しかしバイエルンを指揮するユップ・ハインケスは、もうノイアーが今季プレイすることはないと口にしている。つまり、ノイアーは召集されればクラブで何の準備もしないままワールドカップへ向かうことになる。世界最高クラスのGKとはいえ、試合勘は確実に鈍っているはずだ。
独『DW』は、レーヴがノイアーを代表メンバーに選ぶかどうか注目しており、仮に選べば感情的な判断だと指摘している。これまでの功績や、4年前の記憶からノイアーを評価しすぎているところがあるのは事実だろう。本来ならばバルセロナで抜群のパフォーマンスを見せているマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンが守護神で何の問題もないはずだが、レーヴはチャンピオンズリーグ準決勝レアル・マドリード戦前にも常にノイアーとコンタクトを取っていることを明かしている。
同メディアは他にもドルトムントMFマリオ・ゲッツェ、アーセナルMFメスト・エジル、パリ・サンジェルマンMFユリアン・ドラクスラーなどクラブで最高の時間を過ごしていない選手たちに対するレーヴの対応を気にしている。ゲッツェは前回大会の決勝でゴールを決めたが、4年前とは明らかに状況が異なる。4年前の記憶にこだわりすぎるべきではないだろう。
これまで指揮官としてワールドカップを連覇した例は、1934年大会と1938年大会を制したイタリア代表監督ヴィットーリオ・ポッツォ氏しかない。レーヴはその難解なミッションに挑むことになるが、同メディアはメンバー召集に特別な感情を含めるべきではないと警告している。
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