三菱マテリアルの18年3月期連結決算、経常増益796億円

 三菱マテリアルの18年3月期連結決算は、売上高1兆5995億3300万円で前期比22・7%増、経常利益796億2100万円で同比24・6%増、純利益345億9500万円で同比22%増。

 銅価格上昇に加え、米国のセメント関連事業や自動車産業・エレクトロニクス産業向け製品の需要が堅調に推移したことから増収増益。品質問題の影響は営業利益で約14億円の減益影響があり、32億円の特別損失を計上した。

 金属事業は直島製錬所における定修があったものの、銅価上昇や販売数量の増加、海外鉱山からの受取配当金の増加、第2四半期からのMMCカッパープロダクツ社の連結化などから前期比87億円の経常増益。加工事業は自動車・航空機産業での超硬製品の販売増加などから増収増益となった。

 電子材料は機能材料及び化成品が半導体装置関連製品およびディスプレイ向け製品の販売増加、電子デバイスの家電向け製品の販売増加などから増収増益。アルミ事業はアルミ缶が通常缶・ボトル缶ともに販売が減少したことに加え、原材料コストやエネルギーコストが上昇したことなどから前期比44億円の経常減益となった。

 今期予想は売上高1兆6600億円、経常利益790億円、純利益350億円。

 金属事業はMMCカッパープロダクツ社の連結化による影響が通期で出てくるほか、銅および貴金属価格は上昇を見込むが、円高影響や直島製錬所およびインドネシアPTS社での定修影響などから前期比16億円の経常減益を見込む。このほか、品質問題の減益影響については数億円程度となる見通し。

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