【MLB】元巨人マイコラスが無傷5勝目 地元メディア絶賛「大谷以外では最高の補強」

無傷の5勝目を挙げたカージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】

7回途中1失点の快投「マイコラスは今もなお彼らしい投球」

 巨人からカージナルスに移籍したマイルズ・マイコラス投手は10日(日本時間11日)、敵地パドレス戦に先発し、6回2/3を5安打1失点4奪三振1四球の快投で無傷の5勝目を挙げた。カージナルスは2-1で勝利。好投を続ける右腕に対して、地元メディアは称賛の嵐となっている。

 マイコラスは1回表に1点の援護をもらうと、その裏はすべてゴロアウトで3者凡退の好スタート。2回は先頭コルデロにレフト前ヒットを許しながらも後続を断つと、3回は再び3者凡退。4回も1安打を許したが、無失点に抑えた。

 5回は3度目の3者凡退。6回は先頭シーザーに初四球を与えたが、後続にヒットは許さない。7回は先頭コルデロに2本目のヒットを打たれるも、ヘドリーは併殺に仕留める。しかし、続くロペスにソロ本塁打を浴び、ここで降板。救援陣が1点のリードを守りきり、カージナルスは勝利した。

 最後にホームランを浴びて降板したとはいえ、先発投手としての役割をきっちりと果たしたマイコラス。100球を投げてストライクは64球。いまだ負け無しで防御率2.51と安定感が光っている。

 ESPNのデビッド・スコーエンフィールド記者はツイッターで「オフシーズンの最高の補強?そう、ショウヘイ・オオタニ以外ではね。マイルズ・マイコラスという、日本からのもう1人の選手はどうだろうか。この右腕はまたしても素晴らしい投球をし、6回2/3で1失点を記録して防御率を2.51まで下げた」と、大谷を除けばメジャーで今季一番の補強だと絶賛。また、カージナルスなどを中心にライターとして活動するブレンデン・シェイファー氏もツイッターで「マイルズ・マイコラスは、今もなお彼らしい投球をしている」と綴った。

チェンジアップにも称賛の声、2点のリードは「十分な援護」

 さらに、地元メディアで投球の分析などを行うジョー・シュワルツ氏は、4回先頭の主砲ホズマーから空振り三振を奪った90マイル(約145キロ)のチェンジアップを取り上げ、「マイルズ・マイコラスは紛れもなく破壊力抜群のチェンジアップをエリック・ホズマーに投じた。それが彼の武器になったら、彼の投球のバラエティは4つの計算できる球種からなるものとなる」と指摘している。

 この他、地元紙「セントルイス・ポスト・ディパッチ」は「パドレスに2-1と勝利した試合で、ファムは2得点し、マイコラスにとってはそれだけで十分な援護となった」とのタイトルで速報。その中で「彼は4奪三振を記録し、レッズの選手以外の相手には46イニングぶりとなる四球を与えた。マイコラスはこれで5連続となるクオリティスタート(6回以上を自責3以内)を成し遂げ、攻撃陣がピリッとしない状況が続いていた中で、カージナルスを支え続けた」と絶賛している。

 記事ではさらに「マイコラスは計4つの三振のうちの2つを6回に奪った。ゴロの山を打者から築いた後のものだった。1回は9球で完ぺきに抑えてみせた。5回には最初の2人の打者を内野ゴロに抑え、フレディ・ガルビスにはカウント0-2からカーブでゴロに打ち取った」と投球の詳細も伝えている。

 投げるたびにチームの信頼を勝ち取っていくマイコラス。巨人で“成長”し、メジャー復帰を勝ち取った右腕は、名門球団に欠かせない存在となっている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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