愛川町 環境美化に協力金募る GWの中津川で試行 愛川町・清川村

田代運動公園前で協力金を募る町職員

 愛川町が大型連休中の5月1日から6日にかけて、中津川の田代運動公園前河川敷への来場者に「環境美化協力金」を募った。以前から課題となっている河川環境保全対策として町が初めて実施した。

 中津川の河川敷は広いスペースがありバーベキューやキャンプなどの利用者が多い。気候に恵まれる5月の連休や夏休み期間などは特に賑わう。

 それに伴って、河川敷に増えるのが放置されたゴミだ。以前は大量のゴミが山積し、バーベキューセットや網などがそのまま捨てられることなどもあって問題になっていた。町でも定期的に清掃を実施しているほか、近年は来場者のマナー向上もあって量は減ってきているが、それでも連休後などはゴミが放置されるケースがある。

 そこで町では、より踏み込んだ対策として、美化広報活動に併せて「環境美化協力金」を募ることとした。

 今年度は初めて行うため、試行として大型連休中の5日間に実施。田代運動公園前の河川敷に下りる道路周辺で町職員が来場者に声をかけ、ゴミ袋を配布しながらゴミの持ち帰りを呼びかけるとともに協力金を募った。あくまで任意のため、金額については指定せず、協力してくれた人には希望に応じてバーベキューで着火などに使える木くずをプレゼントした。

 担当の町環境課によると、実施した5日間の合計で235人が協力し、6万2802円が集まった。1人当たりの平均は267円だった。

 同課では「実施する前の予想よりも、好意的で協力していただける方が多かったです」と手ごたえを話す。中津川を何度も利用している人やゴミ問題について意識している人もおり、仲間に声をかけて協力金を集めて持ってくる人や、1人で千円以上の協力をする人なども居たという。

 同課では今後、7月や8月の夏休み期間でも同様の協力金を募る予定だ。今回は協力金を募る開始時間が午前10時頃だったが、利用者の多くは早朝から河川敷に来ていることから、時間を変更するなど、より多くの協力を得られるように調整していく方向だ。

 なお、同課では集まった協力金の使用用途について、今後の中津川の清掃費用に充てる予定だという。

© 株式会社タウンニュース社