【MLB】元Gマイコラスは安定感抜群 計46回2/3でわずか3四球、指揮官「素晴らしい」

5勝目を挙げたカージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】

開幕から無傷の5連勝、マシーニー監督が絶賛「我々がまさに求めていること」

 巨人からカージナルスに移籍したマイルズ・マイコラス投手が10日(日本時間11日)の敵地パドレス戦でも快投し、開幕から無傷の5連勝とした。6回2/3を投げて5安打1失点4奪三振1四球。7回2死からソロ本塁打を浴びて降板したものの、それまではほぼ完璧な投球を見せ、カージナルスを2-1での勝利に導いた。マイク・マシーニー監督も「非常に素晴らしい投球」と称えている。

 マイコラスは90マイル中盤(95マイル=約153キロ)の速球に切れのあるスライダー、落差のあるチェンジアップ、カーブを交え、パドレス打線を寄せ付けなかった。6回までで3イニングが3者凡退。走者を出してもピンチは作らず、淡々と抑えていった。

 2点リードの7回は先頭コルデロにヒットを打たれるも、続くヘドリーは併殺。しかし、続くロペスにソロ本塁打を浴び、球数100球で降板した。だが、先発投手としての役割をきっちりと果たす快投。救援陣もリードを守り、快勝した。

 試合後、マシーニー監督は「彼は素晴らしかったよ。我々がまさに求めていることをやってくれたんだ。終始、相手打者のバランスを崩せていたと感じたね。マイルズはまた非常に素晴らしい投球をしてくれたよ」と賛辞を惜しまなかった。

「自信を持って投げている」「間違いなく直球は破壊力がある」

 これで5試合連続のクオリティスタート(QS、6回以上を自責3以内)。46回2/3を投げて、四球はわずか「3」しかない。この日、6回先頭の代打ジャンカウスキーに与えたのが、実に46イニングぶりの四球だった。安定感は抜群だ。

 2014年までMLB通算3シーズンで37試合に登板(先発10試合)し、4勝6敗1ホールド、防御率5.32の成績だった右腕が、巨人での3年間で結果を残してメジャー復帰。そして、開幕から名門球団の先発ローテーションを牽引している。

 指揮官はマイコラスの成長について聞かれ「そうだね、自信を持って投げていると思うよ。間違いなく直球は破壊力があるし、彼のボールに対する打者のスイングを見てもわかるように、見分けにくさも相当あるからね。全体的には彼はリズムよく投げられていたし、捕手も彼とのリズムが噛み合っていたね」と絶賛。そして、「マイルズとブルペンにとって素晴らしい一日になったね」と話し、会見を締めくくった。

 地区首位に立つカージナルスはメジャー屈指の名捕手モリーナに続いて、エース右腕のカルロス・マルティネスも負傷離脱。柱の2人が不在の状況の中で、マイコラスの存在感が際立っている。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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