千年の蜂蜜、収穫ピーク 養蜂歴50年 大川さん宅で 川崎市高津区

巣礎を眺める大川さん=4月21日撮影

 区内の養蜂愛好家4人で作る「千年はちの会」(木嶌眞一会長)では、今年も蜂蜜の収穫ピークを迎えている。

 同会の会員のひとり、大川健さん(千年在住・75歳)の庭では、4万匹から5万匹で1群を作るミツバチを4群飼育する。「これは今季採れたての蜂蜜。周辺の桜の蜜を吸っているからほのかに桜の香りがしない?」と大川さん。収穫は4月から6月に行われ、GW頃から最盛期に入る。

 大川さんの蜂蜜は、レンゲソウやミズキ、ツツジなど、自宅や周辺に咲く花の様々な蜜が混ざるため「百花」という。近年の収穫量は平均約90リットルだが、多い年は180リットル以上採れたことも。大川さんは「今年は気温の変化も大きかったので収穫期はやや遅め。収穫量はどうだろうね」と期待を込めて巣箱を眺める。

 大川さんの養蜂歴は50年以上。父親が万屋を営む傍ら養蜂をしていたのを見て、自身も「庭で遊べる趣味」として始めた。

 「最初は友達や親戚に配ったり、店で個別に売ったり」と大川さん。次第に評判が広まり、地域の農協で販売することに。地域の養蜂愛好家たち7人で「千年はちの会」を25、6年前に発足。以来、秋の農業まつりで同会として販売をしている。

 大川さんは「蜂蜜を求めて行列ができる。『今年はやっと買えた』と喜ぶ顔を見ると嬉しい」と話した。

分離機で絞ったハチミツ

© 株式会社タウンニュース社