インターン通じ将来を考える 長崎大「キャリア実践」初開講 長崎県内9社 本社NR編集部も受け入れ

 長崎大は12日、医歯薬学部系を含む全9学部の学生を対象に、インターンシップを通じて自身の将来的な働き方や生き方を考える講義「キャリア実践」を開講した。就業体験を重視したインターンシップを大学1年時から行うことを推進する文部科学省の方針を受け、初めて実施する。
 キャリア実践は、1年生を中心に48人が受講し、受け入れ企業はメーカーや商社、損害保険会社、マスコミなど県内に本社や主要事業所を置く9社。学生は7月下旬まで、商品開発や接客といった業務を通してキャリア形成を考える。講義初日の12日は、学内で企業訪問時のマナーを学んだり、インターンシップ先の企業を調べたりした。
 県内の大学・企業・就活情報紙「NR」を発行している長崎新聞社は学生3人を受け入れた。3人は、NR編集部で紙面制作などの就業体験をするほか、インターンシップの様子をNR公式ツイッターで随時発信。若者の県内就職率アップを目指す県若者定着課や県企業振興課、産学官のトップが地域経済活性化を議論する長崎都市経営戦略推進会議(長崎サミット)事務局も訪ね、県の施策や特徴的な企業、本県の重要課題などを学ぶ。
 経団連指針では会社説明会、採用面接の解禁をそれぞれ「3年生の3月」「4年生の6月」と規定。講義を担当する長崎大キャリア支援センターの矢野香准教授は「1年時から県内で就業体験することで地元就職も選択肢に入るようになり、若者定着にもつながる。学生が自分のキャリアや適性を考えるきっかけになれば」と話した。

インターンシップの進め方について矢野准教授(右)と話し合う学生ら=長崎市文教町、長崎大

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