長崎市在住のミュージシャン、mambo稲松は一貫して音楽に携わってきた。生涯現役プレーヤーの65歳は、活動50周年の節目のアルバム「ARIGATOU」を完成させ、20日に同市上町のNBCビデオホールで記念ライブを開催。「ずっと青春」と“ロック魂”を放ち続ける。
ビートルズやローリング・ストーンズにあこがれ、片淵中時代にバンドを始めた。長崎東高に進学すると、ダンスホールでも演奏。その後、日本を代表するドラマーとなった向山テツさん、現在は長崎でバー「クレイジーホース」を経営する望月幸男さんらと、熊本のディスコなどで活動。生ライブでボーカル、キーボード、ギターの腕を磨き、プロへの道を選択した。
30代は長崎を拠点に活動。ロックバンド「フライングバーズ」を結成し、ヤマハ主催の九州コンテストで、米ロックバンド「ザ・バンド」の曲を演奏して、グランプリに輝いた。鮎川誠さんらが審査員を務め、後に日本パンクシーンをリードする「ザ・モッズ」とのダブルグランプリで話題となった。
解散後は市内飲食店を中心にソロ活動。現在、長崎出島ワーフの出島テラスの専属で演奏している。レパートリーはビリー・ジョエル、イーグルスナンバーなど約500曲。色気のあるハスキーな歌声で、独特の音楽空間を演出する。
アルバムは自身初のオリジナル作品で、今月20日発売。市内の「フォーク酒場1970」での出会いを縁に製作、記念ライブが実現する。職人技光るバンドメンバーの演奏も魅力に、ロック色豊かな8曲を収録。ジャケットは長崎出身のデザイナー、門(かど)秀彦さんが担当。手話をモチーフにしたイラストや、1960年前後に起こったモッズムーブメントのロゴとして知られるターゲットマークなどがデザインされている。
「音楽は永遠の友達。切れ間なく、仕事があってラッキーだった。いろんな人のおかげ。アルバムタイトル通り“ありがとう”の気持ちでいっぱいです」と、半世紀に及ぶ音楽人生を振り返る。
記念ライブは地元の長崎ランチャーズや、東京から上奥まいこさんらゲストを迎えて開催。チケットは完売。アルバムなどの問い合わせは出島テラス(電095・824・9293)。
ロック魂放ち続ける65歳 長崎在住ミュージシャン mambo稲松、活動50周年 節目のアルバム20日発売
- Published
- 2018/05/13 15:19 (JST)
- Updated
- 2018/12/10 15:06 (JST)
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