【MLB】古巣ファンがマカッチェンに異例の2夜連続“大歓待” 捕手の粋な計らいにも称賛の声

前日も古巣ファンからの熱烈なスタンディングオベーションで迎えられたジャイアンツのマカッチェン【写真:Getty Images】

ジャイアンツに移籍したマカッチェン、ピッツバーグのファンが第2戦でも喝采

 今季、ジャイアンツにトレードで移籍したアンドリュー・マカッチェン外野手が、敵地での古巣パイレーツ戦で異例の2日連続での“大歓待”を受けた。ピッツバーグのファンは、3連戦初戦の11日(日本時間12日)に盛大なスタンディングオベーションでかつてのチームの顔を迎えたが、12日(同13日)の第2戦でも再び総立ちに。2日連続で広がった感動的な光景は大きな話題となっており、一役買ったパイレーツの捕手フランシスコ・セルベリにも称賛の声が上がっている。

 初回、ジャイアンツの先頭ブランコが空振り三振に倒れた直後だった。名前をコールされたマカッチェンが打席に向かうと、PNCパークのファンが総立ちとなって迎えた。盛大な拍手と歓声が鳴り止まない。スタンドには「WELCOME BACK CUTCH(マカッチェンの愛称)」とボードを掲げるファンも。素振りをしていたマカッチェンは笑みを浮かべてヘルメットを掲げ、この大歓声に応えた。その間、捕手のセルベリはプレートの前に立ち、ファンがマカッチェンに拍手を送る時間を作った。

 デジャブだった。前日の試合でも、ピッツバーグのファンは第1打席でスタンディングオベーション。マカッチェンは脱帽して応え、セルベリはその間、マウンドとホームプレートの間を行き来していた。もっとも、これだけなら決して珍しい光景ではない。メジャーでは、移籍した選手を古巣のファンが初対戦で歓迎することはよくある。ただ、第2戦も同じようにスタンディングオベーションで迎えるのは異例だ。昨季まで同僚だったセルベリの粋な計らいも感動的なシーンの誕生に一役買った。

地元テレビの実況も感動「夜の観客の多くが昨晩はここにいませんでした」

 2005年のドラフト1巡目(全体11位)でパイレーツに指名されて入団し、2009年にメジャーデビューしてから9シーズンをピッツバーグで過ごしたマカッチェン。2012年にはゴールドグラブ賞を獲得し、2013年にはチームを21年ぶりのポストシーズンに導いて、MVPに輝いた。昨オフにトレードでジャイアンツに移籍したが、ピッツバーグのファンにとっては今でも特別な存在で、深い愛情をスタジアムで表現した形だ。

 試合を中継していた地元テレビの実況は「またもやマカッチェンへのスタンディングオベーションです。2戦目です。今夜の観客の多くが昨晩はここにいませんでした」と紹介。すると、解説のハビアー・ロペス氏は「フランシスコ・セルベリは昨晩も素晴らしい行動を見せました。ホームプレートから遠ざかり、時間をつくったのです、素晴らしいことです」とセルベリを称えた。

 また、球団ツイッターが「もし大好きな人がいるなら…。ピッツバーグが再びマカッチェンを歓迎」と動画で投稿すると、フォロワーから「セルべリによる超一流の行動」「明日も期待しているよ」などとコメントが寄せられた。第3戦でも同じ光景が広がれば、まさに超異例の“大歓待”となる。

(Full-Count編集部)

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