田平教会献堂100周年 信徒ら祝う 記念碑「祈りは未来へ」除幕 「歴史語り継ぎ 守りたい」

 長崎県平戸市田平町のカトリック田平教会(中田輝次主任神父)は13日、献堂100周年を記念する式典を教会で開き、信徒らが節目を祝った。
 国指定重要文化財の同教会は、現在の新上五島町出身で明治から昭和期にかけ長崎県などの多くの教会を手掛けた建築家、鉄川与助が設計。信徒らの労働奉仕により1918年5月14日に献堂された。れんが造りの建築技法と美しいステンドグラスが特徴で鉄川の傑作の一つとされる。現在、町内の約700人が同教会の信徒という。
 式典では聖歌を歌い、100年前の献堂にかかわった信徒の子孫らが教会前に建立した「祈りは未来へ」と記された記念碑を除幕。カトリック長崎大司教区の高見三明大司教が碑に聖水をかけ清めた。
 その後、記念ミサで高見大司教は「信仰の素晴らしさ、意義深さに確信を持ち、100年が次の出発点になるよう祈ろう」と約400人の信徒を前に呼び掛けた。
 今村達也小教区評議会議長(52)は「100年を迎えられたことを先祖に報告できる。今後も歴史を語り継ぎながら大切な祈りの場を守りたい」と話した。

カトリック田平教会の献堂100周年を祝い開かれたミサ=平戸市田平町

© 株式会社長崎新聞社