アヒルの煮込みやヤシの木の新芽 ブラジル北部のベレン料理

 ブラジル北部、アマゾン川河口部にある町ベレン。アマゾンの中核都市だが、旅行やビジネスで訪れる日本人もほとんどいないというこの町の特産物を生かした料理の提供を,東京・赤坂のレストラン「ブラジリカグリル」が始めた。

 目玉となるメイン料理は「パット・ノ・トゥクピー」。アヒル肉をキャッサバビネガーとキャッサバの絞り汁で煮込んだもの。黄色のスープが目に鮮やかだ。酸味の効いた味わいでアヒルはトロトロ。この料理を食べるため、わざわざベレンを訪れる人がいるというのもうなずける。

ベレン料理のフルコース

 

 前菜はヤシの木の新芽パルミットのサラダ。ブラジルでは高級な食材だ。シャキシャキした食感で、ブラジル産の「サクラしょうゆ」とマンゴーのソースがぴったりだ。

 魚料理は「白身魚のソテー クプアスソース」。クプアスはアマゾン原産のカカオの一種。ビタミンCと鉄分が豊富で「神の果実」と呼ばれている。

 自慢の肉料理は「テンダーロインステーキのマニバソース」。マニバソースはキャッサバの葉を1週間以上煮込んでいる。繊維質に富み、緑の香りと食べ応えある牛肉が絶妙のハーモニーを奏でる。

 ベレン料理のコースはこれらの料理を含め全部で7皿。食材の一部はブラジルから直輸入している。料金は8000円(税抜き)。

ラモス瑠偉さんもたびたび訪れる

 

 ブラジリカグリルは2015年12月開店。これまで本場のシュラスコなどを提供してきた。ラモス瑠偉さんらブラジル系の顧客も多い。シェフのカルロス・アウグストさんは「ベレンの豊かな食材を日本に紹介したい」と張り切っている。

 (47NEWS 中村彰)

 

 

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