韓ポスコ、世界最長のトルコの吊り橋の主塔向け厚板3.5万トン受注

 韓国ポスコは、トルコで建設が計画される世界最長の吊り橋「チャナッカレ大橋」の主塔で使用される厚板3万5千トンを全量供給する。9日、イスタンブールでトルコ最大鋼構造物製作会社のシムタス・スチール(CIMTAS STEEL)と厚板の供給および今後の協力方策に関するMOUを締結した。

 吊り橋の長さを比べる場合、最大支間長(主塔間の距離)が用いられ、その世界最長は明石海峡大橋で、1991メートル(全長は3911メートル)。チャナッカレ大橋の支間長は2023メートルとなる予定で、明石海峡大橋を上回ることになる。チャナッカレ大橋はダーダネルス海峡を東西に横断しトルコ共和国建国100周年となる「2023」年に完成する予定。

 チャナッカレ大橋建設プロジェクトは、韓国とトルコのコンソーシアムが受注。総事業費は29億7千万ドルで、鋼材は厚板8万5千トン、線材4万1千トンなど12万6千トンが使用される見込み。ポスコは溶接作業を軽減し、工期を短縮できる広幅材の使用、また溶接が困難な厚さ100ミリ以上の厚板溶接技術などを提案。主塔向けの厚板の全量受注に成功した。ポスコは、チャナッカレ大橋プロジェクトへの参加をきっかけに、グローバル鋼建材市場の開拓をさらに加速する方針だ。

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