お母さんの外出も安心「駅」で授乳、おむつ替え 開成町

 子育て中の母親らの外出をサポートしようと、開成町は2018年度から、授乳やおむつ替えのために無料で立ち寄れる施設を「赤ちゃんの駅」として登録、施設の出入り口などに統一のステッカーを掲示する事業に乗り出している。利用可能な施設を「見える化」することで子育てを支援し、移住定住促進を図るのが狙いだ。

 町保険健康課によると、現在7施設が登録されている。おむつ交換と授乳が可能なのは、町保健センター▽町駅前子育て支援センター「あじさいっこ」▽町福祉会館▽中栄信用金庫開成支店。おむつ交換ができるのは、さがみ信用金庫開成町支店▽横浜銀行開成支店▽開成水辺スポーツ公園。

 事業開始に向けて、町は昨年度にステッカーを100枚作製。黄色地のステッカーには「赤ちゃんの駅」と記載され、登録施設の出入り口やトイレに張ってもらうよう配布した。

 同課によると、こうした事業は県西部では初の取り組みという。育児環境を整備することで子育て世代の移住・定住促進につなげるとともに、地域全体で子育てを見守る機運を高めることも目的としており、同課は「ここで子育てしていて良かったと思える町になれば」と話している。

 登録施設の一つの中栄信用金庫開成支店は、授乳希望者には応接室を使ってもらうようにしている。支店の担当者は「金融機関の店舗には用事がなければ入りづらいと感じると思うが、気軽に利用してもらいたい」と呼び掛けている。

登録施設の一つの中栄信用金庫開成支店。授乳希望者には応接室を提供する=開成町吉田島

© 株式会社神奈川新聞社