MICE改めて意欲 長崎市長 アリーナと相乗効果を

 長崎市がJR長崎駅西側に計画しているMICE(コンベンション)機能を備えた複合施設整備を巡り、田上富久市長は17日、「長崎MICE誘致推進協議会」の総会で改めて早期整備への意欲を語り、経済団体のトップらも積極支援の姿勢を示した。
 市長は2021年11月のMICE施設開業に向け、6月7日開会予定の定例市議会に整備予算を提案する方針。一方、市議会には、ジャパネットホールディングス(佐世保市)などが近隣地で整備を検討しているアリーナとの機能重複への懸念から慎重論があり、議論の行方が注目される。
 長崎市内であった総会には経済、観光などの団体関係者約50人が出席。川添一巳会長は「重要な時期を迎えた。何としても整備してほしい」と訴え、長崎商工会議所の宮脇雅俊会頭は「ジャパネットは長崎の活性化を目指しており、MICE施設とアリーナが対峙(たいじ)することにはならないと思う。話し合いの余地もある」と語った。
 田上市長は「皆さんと共にオール長崎でMICE誘致を進めたい。そのためにもハードは重要だ」と改めて必要性を強調。アリーナとも相乗効果を生み出したいとした。
 総会では「1団体1コンベンション誘致」や先進地視察など本年度の事業計画を決めた。

MICE施設の早期整備への意欲を示した田上市長(右)と宮脇会頭(手前左)=長崎市桜町、長崎商工会議所

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