長寿は食生活から ワークショップに100人

 食事を楽しみながら長生きするこつを学ぶワークショップ「人生100年時代の食生活」が19日、川崎市幸区堀川町のラゾーナ川崎プラザソルで開かれた。約100人が参加し、「食べ物が気管に入るリスクを避け大勢で食事することが大切」という専門家の訴えに耳を傾けた。 

 医療、介護、栄養学などの専門家で5年ほど前から活動を続ける川崎南部摂食嚥下(えんげ)・栄養研究会が、成果を市民に還元しようと開催。中岡康代表幹事は「最期まで自宅で過ごすには、口から食べることで身体機能の低下や虚弱を防ぐことが大切だと知ってほしい」と話した。

 総合川崎臨港病院の渡邊嘉行院長は人体模型と医療用ファイバーを使い、食べ物が食道でなく気管に流れ込む誤嚥(ごえん)の仕組みを説明。「たんや食べ物が気管に入ると肺炎になり、高齢者は死亡するリスクが高い」と食べ物の種類やのみ込み方を工夫するよう呼び掛けた。

 また、看護師や管理栄養士、教員らが加わり「“孤食”をやめ、家族や仲間と食事すれば食欲も高まる」などと議論した。

誤嚥の仕組みを説明する渡邊嘉行院長(右)ら=ラゾーナ川崎プラザソル

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