礎電線、カーボンナノチューブ巻線専用設備で開発推進

 礎電線は軽量・高強度なカーボンナノチューブを用いた巻線の開発を進めている。専用設備を導入しており、現在は試作品の製作に取り組んでいる段階。同社では外部から調達したカーボンナノチューブの線材に電気絶縁のためのエナメル被覆を施す。

 カーボンナノチューブは炭素原子を六角形に結合したシートを、円筒構造に形成した物質。軽量・高強度で電気を通す特性があるため、次世代の電線導体として研究開発が進められている。巻線で適用すればコイルやモータの小型化・軽量化に貢献できる。

 礎電線の研究開発は埼玉県の補助を受けながら実施。「モータ・コイル用カーボンナノチューブエナメル被覆電線の開発」のテーマで同県の新技術・製品化開発費補助金事業に採択され、カーボンナノチューブにエナメル絶縁層を焼き付ける専用設備を2017年12月に導入している。

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