【MLB】初完封の元Gマイコラス、指揮官は“頭脳”も称える「彼は記憶力がいいね」

開幕から無傷の6連勝となったカージナルスのマイコラス【写真:Getty Images】

9回4安打9Kの快投、マシーニー監督は「本当にたくさんの武器を持っている」

 巨人からカージナルスに移籍したマイルズ・マイコラス投手が、21日(日本時間22日)の本拠地ロイヤルズで9回4安打9奪三振1四球無失点と快投し、メジャー初完封勝利を飾った。開幕から無傷の6勝目とし、防御率は2.24に。チームを6-0での勝利に導いた。カージナルスのマイク・マシーニー監督は、マイコラスの「記憶力」を称賛。また、敵将のネド・ヨスト監督は「手強い」と脱帽している。

 マイコラスは初回2死からムスタカスとペレスに連打を許すも、メリフィールドを空振り三振。3回も無死一、二塁のピンチを招いたが、ソレアを三ゴロ併殺に仕留め、最後はムスタカスを中飛に打ち取った。打線が3回にオニールの3号3点弾などで4点を先制すると、4回1死ではメリフィールドに死球も、ドージャーを併殺。そして、ここから9回2死でムスタカスに四球を与えるまで15打者連続凡退と快投し、最後はペレスを右飛に打ち取って完封を達成した。

 本拠地がスタンディングオベーションに包まれる快投劇。巨人で3年を過ごし、見事な結果を残してメジャー復帰を果たした右腕の圧巻の活躍が続いている。マシーニー監督は「彼はゾーンをどんどん攻め、本当にたくさんの武器を持っている。誰にでも備わっていることではない」と、積極的にストライクを取っていくマイコラスの投球を絶賛した。

「1巡目、2巡目の時も変化球を使っていたけど、それ一辺倒ではなかった。ゲーム終盤では頻繁に使っていたね。スマートな攻め方だったし、内外角へ投げ分けができていた。直球も……良かったね。カッターやスライダーは右打者にも左打者にもタフな球種だし、様々な要素がある」

相手のヨスト監督は活躍に納得「数字を見れば容易に理解できる」

 あらゆる球種を使い分けるスタイルは、日本での3年間で伸ばした部分と言えるかもしれない。指揮官は「それに彼は記憶力がいいね。打者にどんな攻め方をしたか覚えていて、次はどのように攻めるか考えている。マイコラスと(捕手の)フランシスコ(・ペーニャ)はいい仕事をした」と、その“頭脳“についても高く評価し、「96~97マイル(約154~156キロ)の直球を色々な高さ、コースに投げ分けるし、相手打者は色々なことを考えなければいけなくなる。4球種をミックスして、ストライクが先行すれば、良い投球になるよ」と賛辞を並べている。

 また、2015年にロイヤルズを世界一に導いた敵将のヨスト監督は「彼は直球を良いコースに投げられていた。6勝無敗で、防御率も2点いくつ。彼が我々に対して今日どのような投球をしたのか、その数字を見れば容易に理解できることだろう」と、ここまでの活躍にも納得の様子。そして、3回の好機を併殺で潰したことについては「彼がしっかり投球ができた時は、どういう結果が待っているのかは分かるもの。つまり、(彼は)手強いということだ」と、マイコラスが一枚上手だったと認めた。

 同僚やファンからも絶賛を浴びているマイコラス。初のオールスター選出にも前進し続けている。

(Full-Count編集部)

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