神奈川県議会の正副議長決まる 議長に自民・桐生氏

 神奈川県議会第2回定例会は22日の本会議で正副議長選を行い、新議長に自民党の桐生秀昭氏(67)=横浜市港南区、4期=、副議長にかながわ国民民主党・無所属クラブの斎藤健夫氏(49)=藤沢市、4期=を選出した。

 議長選の投票総数は103票で、桐生氏が96票、共産党の井坂新哉氏が6票、自民の杉山信雄氏が1票を獲得。副議長選は斎藤氏が89票、公明党の渡辺均氏が1票、無効票13票だった。

 桐生氏は「916万県民の付託を胸に刻み、臆することなく謙虚に重責を果たしていく。活発で充実した議論を通じ、住民意思に基づく県政の実現に尽力していく」と就任あいさつ。斎藤氏は「県民生活に寄り添ったきめ細かな施策の実現が求められる。議長とともに円滑な運営を図りたい」と述べた。

 桐生氏は、建設会社や医療機関の経営者を経て2003年に初当選。自民党県議団長などを歴任し、現在は党県連総務会長を務めている。斎藤氏はNHKディレクターを経て、同年の県議選で初当選した。

 桐生議長の指名で議会運営委員会委員長に自民の磯本桂太郎氏=横浜市旭区、4期=、副委員長に公明の鈴木秀志氏=同市鶴見区、4期=を選任した。

桐生議長が抱負

共生社会実現に尽力

 議会基本条例制定から10年の節目に掲げたのは議会改革の推進。インターネット中継の本格実施をはじめ、より透明度を高めた政務活動費の公開にも注力する。

 「開かれた議会、充実した議会、ICT(情報通信技術)の活用。三つの日本一を目指し、真の住民意思に基づく県政を実現していく」

 重きを置くのは、少子化対策や共生社会の実現に向けた施策。源泉には会社経営を経て議員に転じた当初から向けてきた子どもや高齢者、障害者への目線がある。

 「強いところを強くしていくだけではない。弱いところに手を差し伸べるのが私の政治家としての原点」。だから、相模原殺傷事件を機に制定された「ともに生きる社会かながわ憲章」を8割の県民が認識していない現状が歯がゆい。啓発の旗振り役となる気概をにじませる。

 趣味はゴルフで、年齢以下のスコアで回るエージシュートも夢見る。

就任会見で抱負を述べる桐生議長=県庁

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