災害時に車両避難場所提供 綾瀬市と商業施設が協定

 神奈川県綾瀬市は21日、商業施設「綾瀬タウンヒルズショッピングセンター」(同市深谷中)を運営・管理する日立キャピタルコミュニティ(東京都港区)と災害時に備えた協定を結んだ=写真。市から要請があった場合に、同施設の駐車場を車両避難場所として提供する。同市で災害時の車両避難場所の確保を目的に協定を結ぶのは初めて。

 大地震などの災害時に、自宅や駐車場などが損壊した場合や、外出中に道路の亀裂などで車での帰宅が困難になった場合などを想定し、車両避難場所を使ってもらう。提供されるのは、同施設の屋内・屋外の駐車スペースで、収容台数は計約1200台。

 市はこれまで車両の避難場所として、市内小中学校の校庭を想定していたが、市民の車両保有率が高いことから昨年12月、同社側に協力を呼び掛けていた。

 締結式で古塩政由市長は車両避難対策を「熊本地震以降の課題だった」とし、「市として大変心強い協定になったと感じている」と話した。

綾瀬市役所で行われた災害時協定の締結式(市提供)

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