ゲスタンプ・松阪工場、熱間プレス成形10月にも生産開始

 スペインを本拠とする自動車部品の世界大手、ゲスタンプ・グループは、日本初の生産拠点となる松阪工場(三重県)を10月にも本稼働させる。生産開始に先立ち、23日から横浜で開かれている「人とクルマのテクノロジー展」(自動車技術会主催)へ初出展し、製品や技術を紹介。営業や提案活動も本格化させている。

 ゲスタンプの松阪工場「ゲスタンプ・ホットスタンピング・ジャパン」は自動車用鋼板を熱間プレスし、軽量化した部品へ成形する拠点として注目されている。自動車技術展では、松阪で造る部材だけでなく、スペインや米国などグローバル拠点での最先端技術も紹介した。

 主な展示品は複数の部品を一体成型した「ドアロング工法」や、従来のホットスタンプより生産性を3倍に高め難成形に対応した「マルチ・ステップ技術」、金型を冷却することでホットスタンプ材の中に複数の強度を組み合わせられる「イン・ダイ・ソフトゾーン技術」など。ゲスタンプは昨年、東京でR&D拠点「ゲスタンプ・オートテック・ジャパン」を開設しており、グループのこれら技術を日本でも発信していく。

 またホットスタンプ材だけでなく、冷間プレスや溶接といった他の技術も持ち合わせていることを示し、自動車メーカーのニーズ次第でさまざまな製品が提供できることをアピールした。

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