先日、5月30日に行われる、ガーナとのキリンチャレンジカップ2018に向けた日本代表メンバー27名が発表された。
その顔ぶれについては各方面で様々な議論が生まれ、今もなお「日本サッカー界のホットトピック」として扱われることも少なくなく、当日は結果と内容の両面がサッカーファンからの注目を集めることになるだろう。
そして、その翌日にはW杯本大会への参加資格を手にする権利者が23名が絞られ、それから初戦のコロンビア戦まで二週間余り。サッカープレーヤーにとって「人生最大の大一番」が幕を開ける。
だが、この時期に行われる重要な一戦は何もW杯だけではない。忘れてならないのが、フランスで開催されるトゥーロン国際大会だ。
ユース年代が対象となる伝統のあるコンペティションで開催回数は今回で46回目。日本代表も2000年に招待されて以来、主に五輪世代の強化のために定期的に参加しており、今年もU-21代表が挑む。
そして、その代表チームにおいて「注目の一人」と目されるのが冨安健安である。
柔と剛を兼ね備えた守備とフィード能力を武器に各ユース年代に名を連ね、今季途中にアビスパ福岡からベルギーのシントトロイデンへ移籍。欧州初挑戦のシーズンは決して満足の良くものではなかったが、その鬱憤も含め、その持ち味を爆発させてくれるはずだ。
世界を肌で感じつつある19歳の若武者が抱える今の思いとは━━━同大会を前に意気込みを語ってくれた。
━━まずは、トゥーロン国際大会U-21日本代表選出、おめでとうございます。率直なお気持ちを聞かせてください。
2017年5月のU-20ワールドカップから1年ぶりの代表で楽しみです。
監督、スタッフ、メンバーが変わりましたし、それ以外にもチームの雰囲気や細かい部分で変化している部分もいろいろあると思っています。
とはいえ、まずは自分のプレーをすることが第一だと思っています。その上でしっかりとアピールしていきたいと思っています。
チームとして変わった部分になじめるように、ピッチの内外で積極的にコミュニケーションを取っていくつもりです。
━━U-15日本代表に初めて選ばれてから、これまで各年代の代表に選出され続けています。「日の丸をつけてプレーすること」に対する思いや、ご自身の中での気持ちの変化はありましたか?
U-15日本代表に初めて選ばれたとき、素直にとにかく嬉しかったですね。何もわからない中で選んでいただいて、とにかくがむしゃらにプレーしていました。
そこから年代が上がるにつれて継続的に呼んでいただけるようになり、ナショナルチームでの経験が増えるに伴い、「自分がやらなければいけない」という責任感も大きくなっていったように思います。
━━所属クラブが異なることはもちろん、現在は所属リーグも異なるメンバーたちとの久しぶりの再会です。それぞれの地で活躍するチームメイトたちとのプレーについてはいかがでしょうか?
プレースタイルはもちろんサッカー観まで、彼らとは今は環境が異なりますから、何か違いを感じるかもしれませんし、もちろん楽しみです!
とはいえ、ネガティブな違いもあるかもしれません。
僕自身はまだSTVV(シントトロイデン)ではトップチームで活躍できていないので、日本でプレーしていたときにできていたことができなくなっているかもしれない。
日本代表に呼ばれて、彼らとプレーすること、代表の監督やスタッフと活動することは、自分を見つめなおすいい機会だとも思っています。
━━日本代表での時間は刺激を得られる場ですね。
そうですね!
チームメイトである仲間からはもちろん、毎回いろいろな国と試合をしていますので、対戦相手からも良い刺激をたくさんもらっています。
━━ベルギーでのプレー、練習スタイルから、代表で海外のチームに勝つためのヒントなどはありましたか?
うーん…。先ほども申し上げたとおりトップチームで活躍できていないので、まだまだ模索中ですね。
━━最後に意気込みをお聞かせください。
トゥーロン国際大会は歴史ある大きな大会ですし、同年代の強豪国と対戦できるので、純粋に楽しみです。
また、今回のU-21代表は2020年の東京オリンピックに向けたチームでもあるので、まずはチームメイト間でお互いの理解を深めて、試合の内容や質も求めながら、結果を出していきたいです。
応援よろしくお願いします!
注目のトゥーロン国際大会は26日に開幕。日本はトルコとの初戦を28日に迎え、31日にポルトガル、6月3日にカナダとの試合に挑む。