障害者施設所長が170万円着服 横浜、利用者預金など

 横浜市は24日、NPO法人新(あらた)が運営する障害者通所施設で、市が補助金を支給する「ホップステップゆとり」(同市中区)の男性所長(45)が、利用者の個人預金や旅行積立金など171万5911円を着服した、と発表した。同法人は告訴を視野に県警に相談している。

 同法人などによると、所長は2014年7月~今年4月の間、身体障害がある40代の女性利用者の預金計84万7871円を不正に引き出したほか、金庫で保管するなどしていた利用者の旅行積立金や給食費負担金、工賃など計86万8040円を盗んだ。着服金について、所長は「高いワインやシャンパンを百貨店で購入するのに充てていた」などと話しているという。

 4月23日に女性利用者の父親から「2~3年前から通帳が所在不明になっている」と相談があり、同法人が調査して着服が発覚。所長は今月23日までに全額を弁済した。同法人は所長の懲戒解雇を検討している。

 同施設は知的、身体、精神障害者がアクセサリー製作、販売などを行う通所施設で、市の地域活動支援センター事業として市社会福祉協議会を経由して補助金が支給されている。本年度の補助金は2271万円。

© 株式会社神奈川新聞社