2003年、夏の神奈川大会決勝。横浜商大は時にセンターががら空きになるような大胆なシフトをしき、涌井秀章さん、荒波翔さん、石川雄洋さんらを擁した選抜準優勝の横浜を制した。
試合前のインタビューで「横浜に勝つ秘策がある」と話していた横浜商大の金沢哲男監督は「完全なはったりでしたが、選手はその気になったし、横浜も余計なことを考えたはず」と振り返る。
その金沢監督を長年支えたのが、部長の牛上義明さん。21年に渡って部長を務めた牛上さんは自身のベストゲームに、あの松坂大輔さんを擁した横浜に0-25で大敗した、1998年夏の東神奈川大会準決勝をあげる。
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高校野球の夏の甲子園が今年、100回大会を迎える。全国屈指の激戦区神奈川の魅力をさぐる100回連載の最後を飾る「名指導者編」は、横浜商大で3度甲子園に出場した金沢哲男さんと部長の牛上義明さんです。