今年の干しシイタケの品質を競う「第58回県乾(ほし)しいたけ品評会」(県しいたけ振興対策協議会主催)が26日、対馬市内であり、同市厳原町の内山長次さん(61)が最上位の農林水産大臣賞に初めて輝いた。
原木で栽培され、収穫後に乾燥させた干しシイタケは県内生産量の99%が対馬産で、昨年は32トンを対馬で生産。内山さんは栽培歴11年で、椎茸(しいたけ)生産組合久根協業体の代表を2007年の設立時から務め、地域のシイタケ栽培を引っ張っている。
今季は、4銘柄計8部門に島内から109点の出品があり、品評会を前に今月10日、県や市、JA関係者が出来栄えを審査した。高い品質のシイタケを16キロ以上そろえる「箱物」部門に出品した内山さんは、「品柄がそろっており、色つやも鮮明」などと高評価。8部門を通じて最上位の農林水産大臣賞を獲得した。
品評会では表彰式と受賞シイタケのお披露目があり、出席できなかった内山さんに代わり、弟の新吾さん(49)、長男の吉和(きちかず)さん(35)がトロフィーと表彰状を受け取った。内山さんは品評会に「受賞を励みに、今後もシイタケ栽培に一生懸命取り組んでいきたい」とメッセージを寄せた。
吉和さんは「父がずっと望んでいた賞。地域の皆さんに支えていただいたおかげ」と話した。
その他の上位入賞者は次の通り。(敬称略)
【林野庁長官賞】大石勝彦(峰町)、吉田永(厳原町)