「大江戸展」が閉幕 企画展で歴代6位 61日間で6万1000人

 長崎市出島町の県美術館で開かれていた「大江戸展」(長崎新聞社、同美術館主催)が27日閉幕した。入場者数は会期61日間で6万1千人に達し、同美術館の企画展では歴代6位。6万人超えは2013年の「山本二三展」以来5年ぶりとなった。
 同展は、東京富士美術館(東京都八王子市)が所蔵する江戸時代の優れた芸術作品約110点を紹介する長崎だけの特別展。
 前期展(3月24日~5月6日)では九州初公開となった鈴木其一(きいつ)の「風神雷神図襖(ふすま)」や葛飾北斎の浮世絵「冨嶽(ふがく)三十六景」などの傑作が、後期展(9日~)では奇想派の伊藤若冲(じゃくちゅう)の「象図」などが人気を集めた。
 最終日は、県内外から幅広い年齢層が訪れ、にぎわった。前期展に続いて長女と訪れた長崎市西北町の神崎リツ子さん(80)は「歌川広重の浮世絵は江戸時代の情景がよく描かれ、強い印象を受けた。そんな貴重な作品を地元長崎で鑑賞できて良かった」と話した。
 同展は、同美術館の企画展では本県出身の歌手、福山雅治さんの写真展(2008年、会期49日間で6万9191人)、藤城清治展(09年、会期64日間で6万7608人)などに次ぐ入場者数だった。

最終日も多くの来場者でにぎわった「大江戸展」=長崎市、県美術館

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