際立つ中日勢、阪神はメッセ奮闘もロサリオが… 12球団助っ人査定セ編

中日のガルシア、アルモンテ、阪神のメッセンジャー(左から)【写真:荒川祐史】

6選手が1軍で出場したDeNAもロペス、ソトらが活躍

 プロ野球は27日、各地で6試合が行われ、これでリーグ戦がひと段落となった。29日からはセパ球団が対戦する交流戦がスタートする。

 セ・リーグはリーグ2連覇中の広島が首位に立っており、3連覇に向けて突き進んでいる。それを阪神、DeNA、巨人、中日、ヤクルトと昨季の順位と全く同じ並びで追った状態で、交流戦を迎える。

 各球団がそれぞれオフに補強を行い、戦力を整備して臨んだ今季。ここまで各球団それぞれ45試合前後を戦ってきたが、その中で助っ人外国人のここまでの活躍はいかほどだっただろうか。以下に見ていってみよう。球団と選手名の後ろに記した点は、期待値と現時点での成績を勘案して5点満点の5段階評価とした。

○1位:広島(27勝17敗1分)3点
クリス・ジョンソン投手(3点)
8試合3勝2敗0S0H 6QS 防御率3.53
ジェイ・ジャクソン投手(4点)
20試合2勝1敗0S13H 防御率1.80
レオネル・カンポス投手(2点)
1試合0勝0敗0S0H 防御率0.00
ヘロニモ・フランスア投手(3点)
1試合0勝0敗0S0H 0QS 防御率6.75
ブラッド・エルドレッド内野手(3点)
32試合74打数16安打5本塁打14打点 .216
アレハンドロ・メヒア内野手(2点)
11試合17打数5安打0本塁打1打点 .294
サビエル・バティスタ外野手(3点)
29試合104打数26安打8本塁打17打点 .250

 エースのジョンソンはここまで3勝、6QSとまずまずの成績を残しているが、ジョンソンだからこそ物足りなくもある。ジャクソンは期待通りの安定感。エルドレッド、バティスタもまずまずの成績。昨季までの働きからすれば、全体的にもやや物足りないか。

阪神はマテオが不振、ロサリオはここまで期待裏切る

◯2位:阪神(23勝21敗0分)3点
マルコス・マテオ投手(2点)
14試合0勝1敗0S4H 防御率5.11
ランディ・メッセンジャー投手(5点)
9試合7勝2敗0S0H 8QS 防御率2.22
ラファエル・ドリス投手(4点)
19試合1勝1敗1H15S 防御率1.89
ウィリン・ロサリオ内野手(1点)
44試合171打数39安打4本塁打22打点 .226
ディエゴ・モレノ投手(3点)
5試合0勝0敗0S3H 防御率0,00

1軍出場なし
呂彦青投手

 メッセンジャーはここまでハーラートップの7勝、9試合中8試合でQSを達成している。1試合は暴言による退場だったため、それ以外は全試合でQSを達成している。ドリスも期待通りの働き。本調子ではないマテオは27日に登録を抹消された。また打線の核として期待された新助っ人のロサリオも打率.226、4本塁打とここまでは期待を裏切っている。

◯3位:DeNA(21勝21敗2分)4点
エディソン・バリオス投手(3点)
4試合2勝1敗0S0H 2QS 防御率4.66
スペンサー・パットン投手(2点)
15試合1勝0敗0S8H 防御率4.73
エドウィン・エスコバー投手(4点)
25試合1勝1敗0S8H 防御率1.11
ジョー・ウィーランド投手(3点)
4試合1勝2敗0S0H 2QS 防御率2.78
ホセ・ロペス内野手(5点)
44試合181打数58安打15本塁打41打点 .320
ネフタリ・ソト内野手(4点)
16試合70打数28安打4本塁打10打点 .400

 6人が4枠を争い、外国人の競争が激しいDeNA。ロペスは3割超、リーグトップの15本塁打&41打点と文句無しの成績を残している。序盤ファームにいたソトは昇格後、活躍して現在打率4割。エスコバーも防御率1.11と安定している。一方でパットンがやや不振。出遅れたウィーランドもまだ1勝となっている。

◯4位:巨人(22勝23敗1分)3点
スコット・マシソン投手(4点)
9試合0勝1敗0S6H 防御率0.00
アルキメデス・カミネロ投手(2点)
11試合0勝0敗1ホールド6セーブ 防御率4.09
アレックス・ゲレーロ内野手(3点)
46試合174打数48安打7本塁打24打点 打率.281
ケーシー・マギー内野手(3点)
41試合141打数39安打4本塁打20打点 打率.277

1軍出場なし
テイラー・ヤングマン投手

中日はガルシア、アルモンテが想定以上の大活躍

 中日から移籍した新助っ人のゲレーロは打率.281、7本塁打とまずまず。マギーは打率.277と、昨季より若干数字を落としている。守護神のカミネロはここまで6セーブをマーク、黒星はないものの、いささか不安定な内容となっている。マシソンは防御率0.00としているが、まだ9試合しか登板していない。全体の働きとすれば、ボチボチといったところか。

◯5位:中日(22勝24敗1分)5点
ディロン・ジー投手(1点)
4試合0勝3敗0S0H 2QS 防御率4.00
オネルキ・ガルシア投手(5点)
9試合6勝1敗0S0H 6QS 防御率1.69
ライデル・マルティネス投手(4点)
2試合1勝1敗0S0H 0QS 防御率5.40
ソイロ・アルモンテ外野手(5点)
47試合179打数65安打8本塁打34打点 打率.363
ダヤン・ビシエド内野手(4点)
40試合155打数48安打6本塁打29打点 打率.310
スティーブン・モヤ外野手(4点)
21試合57打数19安打1本塁打9打点 打率.333

 セ・リーグで、いや12球団で助っ人が想定以上の働きをしているのが、この中日だろう。誤算はローテの柱として計算していたジーが1勝も出来ないまま、血行障害で離脱したこと。だが、対照的に期待値の低かったガルシアが6勝、防御率1.69とエース級の働き。アルモンテが打率.363、8本塁打43打点と高い数字を維持し、ビシエドも打率.310と状態を上げてきた。モヤも、ビシエド不在時にチームを救う活躍を見せ、助っ人が軒並み活躍している。

◯6位:ヤクルト(17勝26敗1分)3点
デビット・ブキャナン投手(4点)
9試合4勝3敗0S0H 7QS 防御率3.12
マット・カラシティー投手(2点)
12試合1勝0敗3S1H 防御率3.00
デーブ・ハフ投手(3点)
8試合1勝3敗0S0H 4QS 防御率4.17
ウラディミール・バレンティン外野手(4点)
43試合151打数38安打12本塁打37打点 打率.252

1軍出場なし
ジョーダン・アルメンゴ投手
 
 先発の柱として期待されたブキャナンが9試合中7試合でQSを達成し、4勝をマーク。バレンティンも打率こそ.252に止まっているが、12本塁打35打点と打線の核として機能している。ハフは4試合でQSを達成しているものの、1勝止まり。守護神として期待されたカラシティーは降格もあり、まだ3セーブにとどまっている。

(Full-Count編集部)

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