【MLB】DL入りのダル 地元紙辛辣批判も、指揮官擁護「スポーツカー。動き出せば…」

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

2度目のDL入りでついた「手間のかかる投手」のイメージ

 右上腕三頭筋腱炎で今季2度目のDL入りとなったカブスのダルビッシュ有投手。今季ここまで1勝3敗、防御率4.95と結果を残せない右腕に対しては批判的な声も増えてきているが、そんな中で、カブスのジョー・マドン監督が右腕に対する最大限の支援を約束した。地元紙「シカゴ・トリビューン」電子版が報じている。

 23日に遡ってDLしたダルビッシュは、29日(日本時間30日)にMRI検査を受けることが球団から発表されているが、2015年にトミー・ジョン手術を受けたこともあり、故障は深刻なのではないかという声もあがっている。同紙によると、マドン監督は、ダルビッシュの状態について改めて「(MRI検査は)深刻なものではないということをはっきりさせるためのものだ」と話したという。

 しかし、5月上旬のパラインフルエンザ感染に続き、開幕2か月足らずで2度のDL入り。8試合に先発して1勝3敗、防御率4.95と苦闘が続いていることもあり、同紙は「“面倒な手間のかかる投手”というイメージをさらに強めることになってしまった」と指摘。記事の中では、ダルビッシュと入れ替わる形で、カブスからフィリーズに新天地を求めた前エース右腕のジェイク・アリエッタが9試合4勝2敗、防御率2.45と安定した成績をおさめていることも紹介され「FA選手の中でもっとも期待を裏切った1億2600万ドル(約134億2200万円)の男」という辛辣な表現も使われている。

ダルビッシュが復活すれば最高のローテーションに

 それでも、マドン監督は「彼は決して順調に帆を進めているわけではない。リズムに乗れていないんだ。カッコいいスポーツカーのようなものだね。動き出したら、見ていて楽しいものだから」とし、いつか調子は上がってくると見ている。「彼の事を本当に理解し、可能な限りの手助けをすることが、私が背負っている義務だ。監督として、適切な言動が大事なんだ」と、右腕復活のためにサポートを惜しまないことを強調している。

 カブスは28日現在、ナ・リーグ中地区で28勝22敗の2位。首位ブルワーズを4.5差で追走している。カージナルス、パイレーツも僅差で続いており、混戦を抜け出すためには投手力の充実は不可欠だ。現在、カブスの先発陣はジョン・レスターとカイル・ヘンドリクス以外は思うような成績を残せていない。記事では、マドン監督が「シーズン前に、このローテーションは私が見てきた中で最高のものだと確かに言った。これからそれ(最高のローテーションであることを)を目にすることになると、今でも思っているよ」と語ったことも紹介。ダルビッシュの、そしてカブス投手陣の復調が待ち遠しい。

(Full-Count編集部)

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