山陽特殊製鋼文化振興財団、「はやぶさ」プロジェクトの川口氏招き講演会

 山陽特殊製鋼文化振興財団は29日、姫路市文化センターで27回目となる文化講演会を開催した。宇宙航空研究開発機構シニアフェローで小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーを務めた川口純一郎氏が「やれる理由こそが着想を生む―はやぶさ式思考法」と題して1時間半講演。姫路市民など約500人が聞いた。

 川口氏は「はやぶさ」開発の苦心談や、当時の欧米の探査機の状況などを解説するとともに、ロケットに替わる極超音速ジェット機による宇宙探査機の開発競争の現状などにも触れ、「見えるものはみな過去のもの。見えていない未来を探していかなくてはならない」など科学技術や宇宙航空の開発に対する心構え・体制づくりの必要性などを話した。

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