長崎県庁駐車場有料化5ヵ月 料金収入920万円 県民「安くすべき」

 移転新築に伴い、1月に供用開始した県庁舎駐車場の利用台数が月平均で1万台を超え、約5カ月で駐車場収入は約920万円と、県の新たな収入源になっている。一方で、旧庁舎は駐車料金が無料だったため、県民からは「安くすべきだ」などの声も聞かれる。
 県管財課によると、駐車場は一般来庁者用に190台分を整備。会議や申請手続き、相談などで来庁した場合は駐車料金が無料になる手続きを受けられるが、展望台や食堂利用に限った来庁や、周辺商業施設利用を目的とした駐車は有料。30分ごとに150円を徴収している。
 新庁舎での仕事始めとなった1月4日から今月29日までの利用台数は計5万7830台。月別で見ると、1月(9618台)以外は全て1万台を超え、最多の3月は1万5千台に迫った。収入も月に約144万円~223万円で推移。同課は「旧庁舎時代よりかなり増えている。定例県議会の時期は一時、駐車場入り口に車の列ができた」と説明する。
 一方で、来庁者には不満もくすぶる。長崎市の60代男性は「食堂に昼食を食べに来たら駐車代もかかり、決して安くない。もう別に行かなくても良い」。同市の50代男性は「料金は高く、県はもうけすぎだ。初めの30分か1時間は無料としてそれ以降を有料にしたり、庁内の金融機関や診療所を利用する場合も無料処理できるようすべきだ」と求める。
 これに対し、管財課は「民業圧迫にならぬよう周辺の民間駐車場料金も参考に料金設定した。今のところ変える予定はない」。県は駐車場収入を一般財源として有効活用する考えだ。

多くの車が止まる駐車場=県庁駐車場棟

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