五島観光客に「地産地消」提供 生産・加工 宿泊や飲食 マッチング 初の商談会に19事業者

 長崎県五島市で野菜や魚などを生産・加工する業者と、食材を利用する宿泊施設や飲食店とを結び付ける商談会「五島うまかもん市」が29日、同市三尾野1丁目の市福江総合福祉保健センターであった。地産地消を促そうと、同市などが初開催。参加業者にアンケートを取りニーズを把握した上で、今後の開催も検討する。
 市によると、市内のホテルや飲食店には県外や外国産の安い食材を仕入れる施設があり、反対に食品製造業者でも県外へ食材を販売するところが少なくない。そうした“ミスマッチ”を解消し、五島を訪れた観光客らに地元の食材を食べてもらえるようにしようと企画したという。
 商談会では市内の漁協や農家、かんころ餅や五島うどん製造業者など19事業者がブースを出展。試食品などを用意して飲食店や民泊施設などの経営者らにアピールしていた。奈留町漁協の京俊夫加工課長は「宿泊施設で使いやすい干物の切り方や味付けについて意見を聞けて参考になった」と手応えを感じた様子。市内で民泊施設を営む貞方有美さん(35)は各ブースを回り、「知らない地元産の食材もあった。調理のアレンジ方法も、直接教えてもらうことができてよかった」と話した。

訪れた宿泊業者らに商品をPRする出展者(左)=五島市福江総合福祉保健センター

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