大林組、タイで開発事業に参入 300億円投じオフィスビル建設

 大林組はこのほど、タイで開発事業に参入した。グループ会社のタイ大林がバンコクに約7千平方メートルの土地を取得。オフィスビルを建設する。事業への投資額や約300億円で21年の完成を目指す。

 建設するのは地上29階、地下4階建てのオフィスビル。本ビルの延床面積は約8万5千平方メートル、貸室面積約4万平方メートルを予定しており、完成すれば同社グループが単独所有する最大の賃貸物件となる。また、同社が日本国内で実証を進めるIoTやAIを活用し環境のみならずウェルネスの観点からも様々なサービスを提供する新たなビルマネジメントシステムの導入を検討し、スマートビルを目指す。

 バンコクの賃貸オフィス空室率は経済成長に伴い低下傾向にあり、新規オフィスビルの供給予定も少ない状況にある。特に1フロアあたりの面積が広く交通アクセスのよい大規模オフィスは需給のひっ迫が見込まれている。同社はこれまで建設業で培ってきた技術やノウハウを用いて好立地を生かしたハイグレードビルを建設、賃貸事業を行う方針。

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