[Reviews]Vol.21 遅れてやってきたXiaomi、トイドローンMiDrone Mini/ MiTu

たとえトイドローンでも飛ばせない理由もある。先日もお伝えしたXiaomi(小米)のトイ・ドローンMiDrone Mini(以下:MiTu)をいよいよレビューしていきます。日本ではまだMiTuの飛行は違法になりますので、香港在住のMr.田路にレビューをお願いしました。 改正航空法対象外のドローンとしては、すでに⽇本でも発売中のRyzeTech社のTelloが有名です。

今回紹介するシャオミMiTuは、重量88gと軽量で⼀⾒するとTelloと似た製品にみえますが、⽤意された機能を⼀つずつ⾒ていくとトイドローンとしての遊び部分をより強調している製品だと感じます。シャオミ(⼩⽶)ってどこの会社︖と感じられる⽅もおられると思うので少し会社を紹介します。

君は、Xiaomi(小米)を知っているか?

Xiaomi社は2010年に雷軍(レイ・ジュン)⽒によって中国で設⽴されたメーカーです。もともとはスマートフォンメーカーとして創業しましたが、現在ではスマートフォン以外に家電やオモチャ、⽣活雑貨など幅広い商品群を製造販売しています。

そのオモチャのラインナップに今回のトイドローンが加わったといえます。おしゃれなスマートフォンや家電を製造・販売しているメーカーらしく、このMiTuもオレンジと⽩の外観が可愛らしく、各部品も⾮常に精度良く、丁寧に作られています。

本体の操縦は、Wi-Fi接続(5.8GHz)したスマートフォンで操作します。 本体下⾯に超⾳波センサーとオプティカルフローセンサーが備わっており、ホバリング時の位置制御は⾮常に安定しています。これにより、⾃動離陸後に⼀切操作することなく⼀定の⾼さ、位置でホバリングしてくれるので、初⼼者でも慌てることなく操作可能です。

このあたりの操縦安定性は、Telloとほぼ同等だと感じました。Telloとスペック⽐較してみると、外観デザインは異なるもののサイズは⾮常に似ています。

Tello MiTu

重量(電池含む、プロペラガードなし) 80g 88g

主な搭載センサー ビジョンシステム/
気圧センサー等 気圧センサー

サイズ(プロペラガードなし) 98×92.5×41mm 91×91×38mm

機体接続⽅法 2.4GHz Wi-Fi 5.8GHz Wi-Fi

映像 720p/30fps 720p/30fps

電⼦映像ブレ補正 あり なし

写真 2592×1936 1600×1200

⾶⾏時間 約13分 約10分

データ記録 アプリ内(Wi-Fi) 内蔵4GB

最⼤伝送距離 100m 50m

最⼤⾼度 10m 25m

最⼤⾶⾏時間 13分 10分

バッテリー Li-po/1100mAh Li-po/920mAh

発売年 2018年 2018年

しかし機能的な味付けはかなり異なっており、なんと⾔っても特徴的なのはMiTuには⾚外線を使った対戦モードが備わっていることです。

2台以上のMiTuが必要ですが、対戦モードではスマートフォン画⾯に写った相⼿ドローンに照準を合わせて仮想的なミサイルを撃つことが可能です。また撃たれたMiTuは機体が揺れ、且つスマートフォンの画⾯が曇ることで撃たれたことがわかります。

さぁ!MiTu実践飛行

更に撮影した動画や写真は、4GB内蔵メモリーに保存されます。このため撮影動画をWi-Fiで伝送する仕組みのTelloで発⽣する動画のコマ落ちといったことはありません。ちょっと気になったのは機体デザインを優先したためか、機体の前後左右がわかりにくく、操縦時に⼾惑うことがありました。このあたりは今後の改善点なのかと思います。

しかし総じてよく作り込まれています。今後シャオミ社が、このMiTuを中国以外にも展開することで、⾼性能トイドローンというジャンルがより⼀層盛り上がることを期待します。

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