健脚競う丹沢駅伝 秦野、小石入りザック背負い

 たすきの代わりに小石を詰めた荷物をつなぐ「丹沢ボッカ駅伝競争大会」が3日、県立秦野戸川公園(秦野市堀山下)をスタート地点に、丹沢の山中で行われた。

 「登山者に体力をつけてもらい、山の事故を減らしたい」と山小屋の管理人や常連客の手で始まり、今年で32回目。名前の由来は山小屋に水や食料などを届ける仕事「歩荷(ぼっか)」から。練習も含めて運び上げられる小石は合計約5トンに上り、後日、登山道の補修に使われている。

 今年も県内を中心に、東京、福岡、愛知などの高校生から77歳まで105チーム、計420人が参加。10~40キロの小石をザックや背負子(しょいこ)で担ぐと、標高290メートルの同公園を出発。同1300メートルにある山小屋「花立山荘」までの4区間計約6キロの山道を小走りや杖(つえ)をつきながら、4人でリレーして健脚を競った。

 横須賀市の消防職員の男性(33)は体力増進も兼ねて、2回目の参加。「山の中で競い合うのが魅力」と話していた。

小石の詰まったザックを背負い山道を登る参加者=秦野市内

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