親子ら梅の収穫体験 大井の遊休農地

 高齢化や人手不足で収穫されず、遊休化した梅畑を活用した農業体験「梅の手もぎ体験と梅シロップ・梅酒づくり」が3日、大井町の相和地区で開かれた。里山の保全と地域活性化に取り組む相和もりあげ協議会の主催で、初めての試み。横浜や川崎など町外を中心に30人が参加した。

 体験会では、自然体験活動指導者の資格を持つ協議会メンバーが「黄色になっていても大丈夫」「なるべく大きな方がいい」などと、選び方やもぎ方のこつをアドバイス。家族連れらは「こっちの方がたくさんある」と梅畑を行ったり来たりして木を選び、無農薬で育った実を次々ともいでいた。

 川崎市在住の男性会社員(42)は家族4人で参加し、小学2年の長女(8)は「大きいのが上手に採れて楽しかった」と笑顔。男性は「農業体験は初めて。普段遊んでいるゲームとは違う楽しさとか、子どもには何か気付きを得てほしい」と期待していた。

 同町は、農業体験を通じた地域活性化に注力しており、今後もさまざまなプログラムを実施予定。同協議会の活動を支援しているNPO法人自然体験学校の若林伸一理事長は「活性化の取り組みが成功するには、地域の住民が主役になる、地域にお金が落ちる仕組みをつくる、この二つが重要」と話していた。

 7月21、22日の両日は、ミカンを摘果する「青みかんdeポン酢づくり」と「ブルーベリーつみとパフェづくり」を開催予定で、参加者を募集している。問い合わせは、同協議会事務局(町地域振興課)電話0465(85)5013。

たわわに実った梅を収穫する参加者=大井町山田

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