小池都知事が豊洲集客施設を自分の任期外に放り投げ…都民を煙に巻くタヌキぶりでまんまと目的達成か

写真:ロイター/アフロ

「えっ? ナニそれ? 聞いてねぇよぉ……」というセリフを、この人が都知事でいる間、あとどれくらい聞かされンだろうねぇ。今回も「全く知らなかった……」というセリフをあちこちから聞いたよ。

思い起こせば移転延期判断も、希望が消えた国政政党に色気を見せた時もそうだった。今回も周りに相談、助言を求めることなく、自分勝手な単なる思い付きで動いた。これでさらに政治家はもとより、首長として全く不適格であることが証明されたと思う。

あとマスコミというのは、どこまで落ちていくのだろう? この件なんか、決して解決でもないし、決着には程遠いことだと思う。

結局、口先でうまいことを言って問題の先送りをして、根本的解決は「自分の任期」の外に放り出したってことだ。こんな単純なこともわかってるのか、わかってねぇのか、記事には一切触れられていない。ジャーナリズムが聞いてあきれらぁ。

当の小池知事はこの問題が発覚した当時、すべて万葉さんのせいにする気がミエミエだった。ところがその万葉さんもナカナカしたたかで、小池知事を向こうに張って一歩も引かなかった。流石創業経営者は腹の座り方が違う。口先だけの政界渡り鳥風情に、かなう相手じゃない。

そこで今回保身に必死な小池知事は、作戦を変えてきたってこと。実はこの案は、なかなかどーして双方にうま味があるように思えてならねぇンだ。

東京五輪後に着工するとのことだが、すでに書いた通り、小池知事にとっては自分の任期外に放り出すことが出来た。小池知事にとってはまんまと目的達成。

体よく放り出しちまえば決断しなくていいってこと。決断するってことは政治家にとってとても大事なことだが、決断すればどちらかに必ず嫌われる。混乱のもとになった名セリフ「築地は残す、豊洲は生かす」だって移転反対賛成双方にいい顔した結果だ。

今回も火の粉をかぶらないようにできたってことだ。まだ政界をあきらめきれねぇみたいだし、得意のパフォーマンスでもやりてぇンじゃね(笑)。まぁそのうちバレるとは思うけどね。

一方、万葉さんにとっても悪くない話だと思う。かといって万葉さんの対応を否定することはできねぇよ。彼らは私企業だし企業たるもの、利を追求するのは当然だ。

仮に着工するとしても建築費が安くなり、テナント募集にも時間がかけられると、とりあえず良いことのように見える。

でもね、そもそも五輪が終わった3年後のことなんて、誰がわかるの? 建設予定地を空き地にしないで、暫定的な賑わい施設を作るんでしょ? もしそれが当たっちゃったらどうするの? その賑わいを壊して、本当にウケるかどうかわからない温浴施設を作るの?

その時にはたぶん小池知事はいないンだよ。それに東京五輪の興奮が冷めやらぬ時に、マスコミ各位は本件を今のように報道するンだろうか? 小池さんがいなけりゃやらねぇよね?

またタヌキとメディアに、都民はうまいこと煙にまかれたってことだよ。

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