小泉氏「登録制組織を」 農産物の輸出促進へ自民が提言

 農産物の輸出を促進しようと、自民党は3日までに、関心を持つ生産者や団体などが集まる登録制組織を設けて、政府が重点的に支援するよう提言した。農林水産省は夏をめどに組織の創設に向けた特設サイトを開設する方針だ。

 党の農産物輸出促進対策委員会(小泉進次郎委員長=衆院11区)が3月以降、生産者らから聞き取りをして支援策を議論してきた。

 提言では、海外輸出に関心を持つ農家や生産者団体、輸出業者などによる登録制組織「グローバル・ファーマーズ・コミュニティー」を国が創設し、海外市場のニーズや規格認証などの情報を提供するよう求めている。

 従来の農政は「公平性」を重視してきたが、提言では登録した生産者や事業者を対象に、必要な政策支援を「重点投資」するよう求めたのが特徴。希望すれば誰でも登録できる仕組みを想定しており、情報不足から生じる需給ギャップの解消や、関係者間の連携強化に役立てる。

 内向きの国内農業からの脱却が持論の小泉氏。1日に斎藤健農相に提言を手渡し「輸出分野に取り組む生産者はまだまだ圧倒的少数。支援をしっかり届け、成功事例を作りたい」と意気込んだ。提言や資料はフェイスブック上の同委員会のアカウントで閲覧できる。

斎藤農相(右から3人目)に提言書を手渡す小泉氏(同2人目) =1日、農林水産省

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