音楽で世界目指す若者発掘 横須賀市がオーディション企画

 音楽の力を地域の魅力向上に生かすため、横須賀市は若手アーティストの発掘に本腰を入れる。大手音楽会社とオーディションを開き、優勝者に世界デビューへの道を用意する。自治体と音楽会社がオーディションを共催するのは全国初の試みで、上地克明市長は「世界に挑戦したい若者が、横須賀から新たな才能として羽ばたいてほしい」と多くの参加を呼び掛けている。

 市などとオーディションを共催するのは、60の国と地域に拠点を持つ世界最大の音楽会社「ユニバーサル ミュージック グループ」の日本法人「ユニバーサル ミュージック合同会社」(東京都港区)。

 「YOKOSUKA INNOVATION MUSIC AUDITION 2018」(ヨコスカ・イノベーション・ミュージック・オーディション)と銘打ったプロジェクトは、13歳以上25歳以下の音楽クリエーターが対象。音源や動画を審査して絞り込み、8月4日に横須賀市内で行われる最終オーディションで優勝者を決める。栄冠を勝ち取れば、国内のメジャーレコード会社から、自身の楽曲を世界に発信できるという。

 市の「音楽・スポーツ・エンターテイメント都市の実現」と、同社の「音楽の力で地域の魅力を最大化し、発信する」という双方の理念が一致、実現した。市は2018年度当初予算に事業費約766万円を計上した。

 「ユニバーサル ミュージック合同会社」の岡田武士マネージング・ディレクターは「地域の皆さんに育ててもらえるようなアーティストと出会いたい」と期待。ロックバンドのボーカリストとしての顔も持つ上地市長は「音楽は、まさに生きる活力。音楽の力を生かし、ワクワクできる街を目指したい」と意気込んでいる。

 居住地や国籍のほか、音楽ジャンルや演奏形態は問わないが、特定の芸能プロダクションやレコード会社と契約していないことが条件。1次審査の応募締め切りは6月22日。問い合わせは、市プロジェクト推進課電話046(822)9284。

横須賀市が大手音楽会社と開くオーディションのロゴ(同市提供)

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