教員休暇へ「学校閉庁日」 川崎市教委、8月の3日間

 教員の働き方改革を進めるため、川崎市教育委員会は8月13、14、15日を学校閉庁日にすると発表した。昨年度に市教委が実施した教職員の勤務実態調査で、教員の長時間勤務の実態が明らかになっており、休暇を取得しやすい環境を整える。

 市立小中学校、特別支援学校の計169校が対象。県内ではすでに横浜市教委が学校閉庁日を導入している。

 川崎市教委によると、8月の夏休み期間中でも教員は研修や部活動指導などがあり、有給休暇を取りづらい状況になっていた。13~15日を学校閉庁日にすることで、山の日で祝日の11日、日曜の12日と合わせ5連休を確保できるようにする。

 閉庁日には教職員が不在になるため、この間の保護者らの緊急連絡先は各区の教育担当とする。部活動も原則禁止で、学校施設の開放については、各事業者の運営に支障がないよう調整を進める。

 文部科学省は昨年、教員の働き方改革を進めるための緊急対策を公表。その中に有給休暇を確保できるよう学校閉庁日を設けることが盛り込まれた。

 市教委は「夏休みでも教員は学校にいることが多く、休めないと聞いている。しっかり休暇を取ってもらいたい」とし、効果検証を進め、市立高校への導入など、来年度以降の在り方も検討する。

川崎市役所

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