【MLB】ヤンキース指名、異色ドラ1捕手の素顔 両投両打も11歳までは「普通だと…」

ヤンキースに1位指名されたアンソニー・シグラー【写真:Getty Images】

右投げで140キロ超、左でも135キロ 強肩強打で内野手としての期待も

 4日(日本時間5日)から始まったMLBの2018年ドラフト会議で、ヤンキースが異色の捕手を1巡目指名した。投手として左右両投げ、打者としてもスイッチヒッターのアンソニー・シグラー捕手。ジョージア州カーターズビル高校でプレーする18歳は、全体23番目指名という高い評価を受けた。その喜びの表情を、MLB公式サイトが伝えている。

 ピンク色のシャツ、黒い蝶ネクタイの上からヤンキースのユニホーム、帽子をかぶった姿のシグラーは、満面の笑顔。MLB随一の人気、伝統を誇る球団からの指名に、取材に対して「小さい頃から、ヤンキースは偉大なチームだと知っていた。このジャージーを着てプレーできるのは本当に光栄だ」と誇らしげに語っている。

 3歳のころから左右どちらでも投げることができたと、記事では紹介。「正直、みんなにとって普通のことだと思っていた」と言うが、物心つく頃になって、それが特殊な才能だということに気づいた。「多分、10~11歳位の頃に分かったんだと思う。片方しか使わない人がいるのに気付き始めたんだ」。右投げでは90マイル(約144キロ)、左投げでは80マイル代中盤(約135キロ前後)が出せるという。

ヤンキースのスカウトも絶賛「魅力的なところは捕手ができて、両打ちであること」

 6フィート(約183センチ)、200ポンド(約91キロ)の恵まれた体格。捕手としては今シーズン、21回中12回の盗塁を阻止。MLB公式サイトのドラフト有望株紹介「プロスペクト・ウォッチ」では捕手としては4番目となる第46位にランクされ、シグラーより上位で指名された捕手は、ジャイアンツ1巡目(全体2番目)のジョーイ・バート(ジョージア工科大)だけ。球団の期待の高さがうかがえる。

「シグラーの魅力的なところは、捕手ができて、スイッチヒッターであることだと思う」とヤンキースの米国内アマチュア選手スカウト担当のデーモン・オッペンハイマー副社長。「両打席で彼はパワーを見せている非常に優れた野球の才能がある。また、彼は多才であり、他のポジションでプレーできる能力がある」とその能力にほれ込んでいる。

 ヤンキースはクリーンアップを張っている強打のサンチェスが不動のレギュラー。25歳と年齢も若く、控えのロマインも29歳と捕手陣は安定しているが、シグラーは18歳の高校生捕手。MLB公式サイトによると、二塁手、あるいは三塁手として起用することも期待できるとのこと。「本当にワクワクしている」というシグラーが今後どのように成長していくか、注目だ。

(Full-Count編集部)

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