市議会MICE施設予算審議 ジャパネット側招致へ アリーナ計画と重複懸念

 長崎市がJR長崎駅西側に計画しているMICE(コンベンション)施設と、ジャパネットホールディングス(佐世保市)が近くの幸町で整備を検討しているアリーナを巡り、市議会は7日開会の定例会期間中に、ジャパネット側を参考人招致する方向で調整している。複数の市議が機能重複を懸念しているため。
 市はMICE施設を含む複合施設の整備予算を定例会に提案する。議会は参考人の考えを直接聞き、審議に生かす狙い。複合施設の建設・運営を担う九電工などからの招致も検討中だ。
 所管の環境経済委員会が7日の本会議終了後に協議し、正式決定する見通し。18~21日の常任委員会の期間中に招致したい考えで、参考人の人選や出席の可否、日程は今後調整する。
 ジャパネットは幸町でサッカースタジアムなどの建設を計画。関係者によると、アリーナはプロバスケットボールなどのスポーツや音楽イベントの開催が軸。MICE施設と補完・相乗効果を出せるよう市と継続的に協議する考えという。
 一方、アリーナが展示会などに活用されれば機能が一部重複し、複合施設の集客に影響するとの懸念が複数の議員にある。佐世保市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)がMICE機能を備えることへの警戒もある。

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